研究分担者 |
柳田 敏雄 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30089883)
小橋 昌司 姫路工業大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00332966)
近藤 克哉 姫路工業大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00295750)
喜多村 祐理 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90294074)
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研究概要 |
本年度の研究実施計画 研究1:頭蓋骨を完全に3次元画像化する技術の開発 研究2:成人の頭蓋骨を透過させた後の信号のエンハンスメントを行う超音波波形解析技術の研究 研究3:研究1と研究2のトレイドオフを図る 研究1について:兵庫県の認可を得て牛の頭蓋骨を入手し,この骨を用いて,超音波を透過したときの超音波波形の減衰率や周波数特性の変化などのデータ解析を行った.そして,頭蓋骨を3次元に画像化する技術を開発した.平成15年度購入の3次元的に超音波プローブを動かす3軸スキャナーによってまず,頭蓋骨の形状及び骨折の状況を解析できるシステムを開発した. 研究2について:頭蓋骨の骨を透過させた後の超音波は減衰が大きいので,この減衰をどのように克服するかが本研究を成功させるための鍵であった.そこで本年度は,ファジィ論理を用いて微小な信号でも解析できる方法の開発に成功した.ヒトの頭部の実験では,表皮,骨,脳実質の画像化技術の開発に成功した. 研究3について:研究1,2の実績を踏まえて,解剖学的知識とファジィ推論を用いて反射波の特徴値から各境界の位置を特定し画像化した.本手法の有効性を検証するために,アクリルと軟組織で構築されたファントムモデルと牛の頭蓋骨と脳組織で構築されたアニマルモデルに適用した.その結果,すべてにおいて頭蓋骨(アクリル,牛頭蓋骨)と脳組織(軟組織,牛脳組織)の表面の形状を得ることができた.最後に本手法を人体へ適用した,すなわち前頭部から超音波を透過させ,内部信号から可視化を行った結果,表皮,頭蓋骨,脳表の形状を確認することができた.
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