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2002 年度 実績報告書

ナノパーティクルを利用したがん内用放射線療法の研究開発

研究課題

研究課題/領域番号 14370285
研究機関帝京大学

研究代表者

梅田 泉  帝京大学, 薬学部, 講師 (40160791)

研究分担者 西郡 秀夫  帝京大学, 薬学部, 教授 (90050517)
キーワードナノパーティクル / リポソーム / がん治療 / 内用放射線療法 / 放射線治療 / レニウム-186 / 188 / テクネチウム-99m
研究概要

内用放射線療法を実用化するためには、正常組織を被曝させない技術が必要である。本年度は、ナノパーティクルの一種であるリポソームを用いて標的組織に治療十分量の放射性核種を到達させた上、残存する核種を速やかに体外に排泄させる技術の開発を目指した。
1.リポソームへの高率なRe-186/188封入法の開発 内用放射線療法に適した核種のひとつRe-186/188を高い標識率でリポソームに封入する方法を開発した。HM-PAOに類似した骨格をもつ膜透過性錯体MRP20と、ライソソームから速やかに血流を介して尿中に排泄される構造をもつ錯体ethylenedicysteine(CD)をデザインの上、合成した。^<99m>TC-MRP20の合成では、溶媒等を完全に還元状態に保つことにより約90%の放射化学的収率を確保した。CDを予めリポソームに封入しておき、^<99m>Tc-MRP20とインキュベートすると、配位子交換反応によるactive loadingが可能となり、Tc-99mを高率に封入することに成功した(封入効率約70%)。Tc-99mはRe-186/188と化学的性質が類似しており、Re-186/188の封入も十分可能と推察された。
2.肝臓・脾臓への非特異的集積の低減 我々が用いるリポソームは血中では極めて安定であるが、がん、肝臓および脾臓では取り込まれた後に壊される。リポソームが壊された際に放出される放射性核種が速やかに体外に排泄されれば、被曝は大きく低減できる。このストラテジーを基に、上記第1項で調製されたリポソームを実験動物に投与した結果、CDの導入によって、肝臓および脾臓への集積が大幅に減少し、速やかに尿中に排泄されることが明らかとなった。今後、担がん動物での検討およびRe-186/188に代えての検討を予定している。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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