研究課題/領域番号 |
14370302
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
金倉 譲 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20177489)
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研究分担者 |
柴山 浩彦 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60346202)
水木 満佐央 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (80283761)
松村 到 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00294083)
菅原 浩之 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40362701)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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キーワード | KIT / FLT3 / 活性酸素種 / E2F1 / NF-kB / アポトーシス / Anamorsin / Bcl-XL |
研究概要 |
1.KIT、FLT3を介する造血細胞の増殖・腫瘍化機構の解析 野生型KIT、活性型変異KITによる細胞増殖にはチロシン719を介するPI3-Kの活性化が必須であること、野生型KITによる細胞遊走にはチロシン567と719を介するSrcファミリーチロシンキナーゼの活性化とPI3-Kの活性化が必要であることを明らかにした。更に、活性型変異FLT3は正常リガンドと比較して、細胞増殖を誘導するPim2の発現を強く誘導し、好中球分化を誘導するPU1、c/EBPaの発現を抑制することを明らかにした。 2.細胞周期制御とアポトーシス感受性の関連についての解析 c-MycやE2F1を過剰発現する細胞では活性酸素種が蓄積し、また、E2F1によって抗アポトーシス分子NF-kBの機能が損なわれ、アポトーシス感受性が高まっていることを明らかにした。 3.新規抗アポトーシス分子Anamorsinの単離とノックアウトマウスの作製と解析 IL-3依存性細胞株Ba/F3からIL-3非依存性の増殖・生存が可能なBa/F3-Adを樹立し、との亜株から発現ライブラリーを作製し、Ba/F3にIL-3非依存性の増殖・生存を可能にする遺伝子の発現クローニングを試みた。この結果、既知のアポトーシス関連分子とのホモロジーを示さない新規の抗アポトーシス分子を単離し、Anamorsinと命名した。 Anamorsin^<+/->マウスは異常を示さなかったが、Anamorsin^<-/->マウスは胎生14日目以降に致死であった。Anamorsin^<-/->マウスは著明な貧血を呈し、胎児肝において赤芽球系の細胞がアポトーシスに陥っていた。マイクロアレイ解析の結果、Anamorsin^<-/->-マウスの胎児肝細胞では抗アポトーシス分子Bcl-XLやシグナル伝達分子JAK2の発現が低下していることが明らかとなった。
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