研究課題/領域番号 |
14370312
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
|
研究機関 | 愛知県がんセンター |
研究代表者 |
瀬戸 加大 愛知県がんセンター, 遺伝子医療研究部, 部長 (80154665)
|
研究分担者 |
都築 忍 愛知がんセンター, 遺伝子医療研究部, 主任研究員 (00342965)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
キーワード | 悪性リンパ腫 / T細胞性リンパ腫 / MALTリンパ腫 / API2-MALT1 / API2 / MALT1 / Tissue-FISH |
研究概要 |
本研究の目的は、リンパ造血器細胞の分化、増殖に関る遺伝子を特定し、診断、治療の指針となる分子マーカーを確立することである。T細胞性リンパ腫の6q21転座切断点領域遺伝子として、6q21転座切断点領域を明らかにし、その候補遺伝子TCBA1 (T-cell breakpoint cluster target 1)を単離した。本遺伝子の腫瘍化における役割りを明らかにすることは今後の課題である。粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫は炎症性細胞を背景にする病態が検体間に多様性がある。API2-MALT1遺伝子は粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫に特徴的な遺伝子変化である。そのキメラ遺伝子をマーカーにMALTリンパ腫の多様性について検討した。具体的には。REAL-Time PCR法を用いて、API2-MALT1のコピー数を測定し、かつ、免疫グロブリンをマーカーに腫瘍細胞量を測定した。その結果、検体ごとに腫瘍細胞に含まれるAPI2-MALT1キメラmRNAのコピー数が100倍近く異なることを見出し、多様性の一因であることを明らかにした。API2-MALT1遺伝子異常の認められない症例においては、組織片を用いたTissue-FISH (Fluorescence In Situ Hybridization)法でMALT1遺伝子の異常を検討する必要があり、現在、検討を始めつつある。機能の解析のために用いる骨髄移植法による幹細胞導入法はレトロウイルスベクターを用いて、10%程度の血液細胞に遺伝子導入が可能であり、4ヶ月以上にわたって持続することを確認しているので、今後、その実験系を用いて、遺伝子異常が見出された標的遺伝子の造血器細胞の分化、増殖における役割を検討することが必要である。
|