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2002 年度 実績報告書

生殖腺性分化の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 14370332
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

諸橋 憲一郎  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (30183114)

研究分担者 福井 由宇子  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (50342639)
キーワード性分化 / 生殖腺 / 転写因子
研究概要

生殖腺の性分化を支える分子機構を明らかにするために以下の研究をおこなった.
(1)VinexinはAd4BP/SF-1と相互作用する因子として単離されたが,その発現が胎仔生殖腺に認められたことからノックアウトマウスの作製を行った。特に生殖腺の発生過程について詳細に検討したところ,弱い性転換を示すことが明らかになった.雌化に不可欠なWntシグナルとの関連において更に解析を行なっているところである.これらの検討を通して生殖腺形成過程におけるVinexinの機能を明らかにすることが出来ると思われる。
(2)Fkh-3はフォークヘッドドメインを有する転写因子ファミリーに属するがその構造と発現部位は不明であった。本研究から本因子は分化途上の雄生殖腺の間質細胞に特異的に発現することなどが明らかになった。この因子についてはノックアウトマウスの作製を行なってきたが,ヘテロマウスの作製に成功したところである.次年度にはノックアウトマウスの表現型の解析を行なうことができる.
(3)Arxはこれまでの解析から生殖腺と脳に異常を呈する疾患の原因遺伝子であることが明らかになった。これまでに,国内外から10例以上の患者DNAの提供を受け,その構造解析を行ったところ,種々の変異が同定された。これらの変異ARXと正常ARXの転写活性を調べたところ,ARXは転写抑制因子としての機能有することが明らかになった.
(4)Ad4BP/SF-1がリン酸化やSUMO化による修飾を受けることが明らかになった.現在修飾部位の決定を行なっているところである.

  • 研究成果

    (11件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (11件)

  • [文献書誌] Ken-ichirou Morohashi: "Sex Differentiation of the Gonads-Factors Implicated in Testicular and Ovarian Development"Environmental Sciences. 9,1. 013-022 (2002)

  • [文献書誌] De-Shou Wang, et al.: "Molecular cloning of DAX1 and SHP cDNAs and their expression patterns in the Nile tilapia, Oreochromis niloticus"Biochemical and Biophysical Research Communications. 297. 632-640 (2002)

  • [文献書誌] 諸橋 憲一郎: "女性生殖器の発生"生体の科学. 53(3). 237-242 (2002)

  • [文献書誌] Tokuo Mukai, et al.: "Sexually dimorphic expression of Dax-1 in the adrenal cortex"Genes to Cells. 7. 717-729 (2002)

  • [文献書誌] Hayato Yokoi, et al.: "sox9 in a Teleost Fish, Medaka (Oryzias latipes) : Evidence for Diversified Function of Sox9"Molecular Reproduction and Development. 63. 5-16 (2002)

  • [文献書誌] 諸橋 憲一郎 他: "核内レセプターと生殖腺の性分化"遺伝子医学. 6(4). 35-38 (2002)

  • [文献書誌] Kunio Kitamura, et al.: "Mutation of ARX causes abnormal development of forebrain and tests in mice and X-linked lissencephaly with abnormal genitalia in humans"Nature genetics. 32. 359-369 (2002)

  • [文献書誌] 諸橋 憲一郎: "生殖腺の分化とオーファンレセプター"Molecular Medicine. 39(3). 270-276 (2002)

  • [文献書誌] R.Asoy, et al.: "Activation of cAMP-dependent protein kinase increases the protein level of steroidogenic factor-1"Endocrinology. 143(1). 295-303 (2002)

  • [文献書誌] Taiga Suzuki, et al.: "LXXLL-Related Motifs in Dax-1 Have Target Specificity for the Orphan Nuclear Receptors Ad4BP/SF-1 and LRH-1"Molecular and Cellular Biology. 23. 238-249 (2003)

  • [文献書誌] 金澤 康徳 他編: "Annual Review内分泌、代謝"中外医学社. 294 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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