研究課題/領域番号 |
14370335
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山崎 義光 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (40201834)
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研究分担者 |
馬屋原 豊 大阪大学, 医学部附属病院, 医員(臨床研究)
梶本 佳孝 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60301256)
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キーワード | PAX4 / PAX6 / 転写因子 / β細胞分化 / 膵臓 / 発生 / 形質転換 / 糖尿病 |
研究概要 |
転写因子Pax4は膵発生の過程で重要な働きを有していることが知られている中で、まず、Pax4がβ細胞分化を促進するか否かを検討したところ、Pax4を高発現することにより前駆細胞からインスリン産生細胞への分化を促すことが明らかとなった。またインスリン以外にもβ細胞特異的因子であるGLUT2などの発現レベルも誘導されることが確認された。さらに、いくつかのβ細胞特異的転写因子の発現もPax4により誘導された。これらの結果は、Pax4がβ細胞分化を促すことを示唆していると考えられる。 一方、Pax4は膵において転写抑制因子として機能することも明らかとなってきた。Pax4はC末領域にE1A応答性の転写活性化領域を有し、それに隣接してさらにC末側に転写抑制領域を併せ持つユニークな構造を呈することが確認された。おそらくはこれら転写活性化領域と転写抑制領域の両者のバランスが、細胞依存性にPax4の活性を規定するものと考えられる。
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