研究課題/領域番号 |
14370343
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研究機関 | (財)動物繁殖研究所 |
研究代表者 |
日下部 守昭 財団法人動物繁殖研究所, 実験動物研究センター, 主席研究員 (60153277)
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研究分担者 |
橋本 尚詞 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (80189498)
石川 博 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (30089784)
外尾 亮治 財団法人動物繁殖研究所, 実験動物研究センター, 主任研究員 (80156992)
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キーワード | II型糖尿病 / インスリン分泌細胞 / 疾患モデルマウス / KKAyマウス / 細胞再生 / サブトラクションライブラリー |
研究概要 |
1)H14年度作製したサブトラクションライブラリー(SL)にはDNA断片の混在が多いことが、シーケンスの結果判明したので、10週齢(糖尿病発病後)のKKAyマウス(K)と10週齢正常マウス(B)の夫々の膵臓からmRNAを調整し、これらよりK-BとB-KのSLを作成した。K特異的SL(K-B)から1200クローン、B特異的SL(B-K)から1248クローンを採取し、メンブレンに貼り付けマクロアレイを作製した。これらの遺伝子の特異性を検討するため、1次スクリーニングとして、夫々のSLをプローブとして、また、2次スクリーニングとして、組織から調整したcDNAをプローブとして夫々のアレイと相互にハイブリさせた。二つのスクリーニングの結果からK特異的なもの162クローン、B特異的なもの153クローンを選抜し、それらの塩基配列を決定した。その塩基配列を基にクラスター解析およびホモロジー解析を行ったところ、K特異的28遺伝子、B特異的21遺伝子を抽出した。その後、3次スクリーニングとして選抜した夫々の遺伝子についてPCR用プライマーを設計して、KおよびBの膵臓から調整したcDNAを用いて段階的RT-PCRによって発現量の違いを検討した。その結果、Kでは9遺伝子がBに比べて発現が高く、Bでは9遺伝子の発現がKより高いことがわかった。残りの遺伝子は、PCRの結果からは発現量に差を見ることができなかった。これら差のある遺伝子名をみると、Kでは組織再生関連遺伝子が、Bでは代謝系の遺伝子が多い傾向にあった。一方、夫々特異的として検出されたもののシーケンスの結果、機能が明確でない遺伝子を計8個検出することができた。 2)来年度は、本年度取った遺伝子の組織発現プロフィールを解析する予定である。そのため解析用のISH技術を確立し、その結果を国際マウスゲノム学会にて報告した。
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