研究課題/領域番号 |
14370344
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
松下 通明 北海道大学, 医療技術短期大学部, 教授 (20250425)
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研究分担者 |
蒲池 浩文 北海道大学, 医学部附属病院, 医員
藤堂 省 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60136463)
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キーワード | 小肝細胞 / in vitro増殖 / 肝特異機能 |
研究概要 |
パーコールを用いた独自のgradient分離法にて肝臓より小肝細胞を分離した。分離された小肝細胞を用いて以下の検討をおこなった。 1.増殖性 DNA量を経時的に測定した。nicotinamide添加baseとした培養では、培養経過と共に増殖し、2週間で前値の3倍となった。さらに培養液に1% DMSOを添加すると、DNA量は更に増加し、2週間で前値の4倍に有意に増加した。小肝細胞はin vitroの条件で増殖力が旺盛であることが判明した。 2.肝特異機能評価 ・尿素合成能 平板培養では、3日目まで急激に低下し、7日目以降は低値で安定した。この傾向は培養液への添加剤の有無によらず一定の傾向であった。 ・糖新生能 尿素合成能と同様の推移を示した。 小肝細胞は、成熟肝細胞に比し旺盛な増殖能を示した。しかし一方では、増殖能の上昇と共に肝特異機能は低下していた。これは、増殖期には機能発現が低下するものと考えられた。増殖する小肝細胞が自己修復能を有するか、生体内投与における増殖効果を引き続き検討して行く予定である。
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