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2003 年度 実績報告書

膵癌治療遺伝子ライブラリーの構築とそれに基づく特異的治療ベクターの開発

研究課題

研究課題/領域番号 14370345
研究機関北海道大学

研究代表者

加藤 紘之  北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (80002369)

研究分担者 宮本 正樹  北海道大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (40333611)
奥芝 俊一  北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (70185536)
近藤 哲  北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (30215454)
多田 光宏  北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (10241316)
キーワード膵臓 / 遺伝子診断 / 遺伝子治療 / cDNAライブラリー / RCAS1 / Caveolin-1 / PEDF
研究概要

北海道大学病院および33の関連施設で切除された癌組織を、十分なインフォームドコンセントに基づいて超低温下に凍結保存し、約5000症例の腫瘍組織による検体ライブラリーを構築した。このうち、2003年12月までに31症例の膵癌の遺伝子発現解析を施行し、1289の癌関連遺伝子についての発現プロファイルを作成した。これらのデータを症例の臨床病理学的因子と比較検討した結果、リンパ節転移の有無を診断し得る遺伝子群として40、短期再発を予測する遺伝子群として46の遺伝子を抽出した。一方で、個々の遺伝子が膵癌の悪性度や患者の予後に与える影響を検討した。RT-PCR法で確認され、RCAS1が切除された膵癌組織においては約90%の頻度で強発現していることが確認された。さらに,RCAS1の強発現が膵癌患者の予後と強く相関することが明らかになった。同様の方法でCaveolin-1遺伝子の過剰発現が膵癌患者の予後と強く相関することが明らかになった。近年報告された血管新生阻害因子であるPEDF(Pigment Epithelium Derived Factor)は膵臓の正常組織で発現していることが報告されている。膵癌においてはPEDFの発現低下が手術後の肝転移を有意に増大させ、患者の予後を不良にする因子であることが明らかになった。以上の結果を踏まえて、膵癌遺伝子治療の標的因子としてRCAS1、Caveolin-1がピックアップされ、治療遺伝子としてPEDFが有用であると考えられた。PEDFの遺伝子配列を脾臓のcDNAライブラリーよりRT-PCR法によってクローニングし、発現ベクターであるpCEP-4ベクターに導入した。さらにウエスタンブロット法にてPEDFの遺伝子発現を確認した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Uehara H: "Expression of Pigment Epithelium-derived Factor Decreases Liver Metastasis and Correlates with Favorable Prognosis for Patients with Ductal Pancreatic Adenocarcinoma"Cancer Res. (In Press). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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