研究課題/領域番号 |
14370349
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
別宮 好文 東京大学, 医科学研究所, 講師 (70199454)
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研究分担者 |
東條 有伸 東京大学, 医科学研究所, 講師 (00211681)
高山 卓也 東京大学, 医科学研究所, 助手 (10332579)
安藤 裕一 東京大学, 医科学研究所, 助手 (00262080)
田原 秀晃 東京大学, 医科学研究所, 教授 (70322071)
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キーワード | 臓器移植 / 骨髄移植 / 免疫寛容 / 樹状細胞 / ビタミンD / マウス |
研究概要 |
活性型ビタミンDを用いたトレランス誘導型DCの作成と臓器移植、骨髄移植における投与効果の検討 (1)活性型ビタミンDを用いた寛容誘導型DCの作成:GM-CSFとIL-4でマウス骨髄細胞由来DCを誘導する際、活性型ビタミンDを3日目より0.1mg/ml添加することで、CD86、CD40などのco-stimuratory moleculeやclassII分子の発現が著明に低下し、allo-MLRが完全に抑制されることを確認した。さらに、GM-CSFとIL-4、ビタミンDの濃度を変えて、誘導されたDCの表面抗原やMLRなどのin vitroの免疫抑制作用を検討した結果、上記条件が最適であることを確立した。 (2)TGFβ遺伝子導入DCの作成:TGFβ遺伝子導入DCの作成は条件の設定に手間取り、導入効率の面で満足すべき結果が得られていない。導入ベクターの変更も視野に入れて検討中である。 (3)2種類のTGMを用いた心移植における胸腺内ペプチド投与の寛容誘導機序の検討:2種類のTGMを用いた心移植におけるドナーHLA-B35分子由来ペプチドの胸線内投与の実験で有効であった1種類のペプチドを用いて、その寛容誘導の機序を検討した。ペプチドを投与したマウスの脾細胞をadoptive transferすると生着延長が見られることより、regulatory T cellの関与が考えられた。現在どの細胞群が寛容誘導に重要であるか検討中である。 (4)minor mismatch間のマウス骨髄移植における腫瘍増殖抑制効果の検討:minor mismatch間(DBA/2,BALB/C)の骨髄移植において5.5Gyの放射線照射を行うと、約50%のマウスが混合キメラになることを確認している。このマウスにドナーリンパ球輸注を加えると短期間に100%ドナー型となり、骨髄移植は生着する。このマウスを用いてレシピエント由来の腫瘍の治療系を確立することを目指す。
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