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2003 年度 実績報告書

C型肝硬変に対する肝移植における、肝炎再発機序とその制御に関する臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14370356
研究機関京都大学

研究代表者

藤本 康弘  京都大学, 医学研究科, 助手 (80335281)

研究分担者 江川 裕人  京都大学, 医学研究科, 助教授 (40293865)
木内 哲也  名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40303820)
田中 紘一  京都大学, 医学研究科, 教授・病院長 (20115877)
鍋島 紀滋  京都大学, 医学研究科, 助手 (80314178)
羽賀 博典  京都大学, 医学研究科, 助手 (10252462)
キーワード生体部分肝移植 / C型肝炎 / 免疫抑制剤 / プロトコールバイオプシー / 一卵性双生児 / 脂肪肝 / 拒絶反応 / ステロイドパルス療法
研究概要

C型肝硬変に対する、生体部分肝移植も症例数が増加し、京大移植外科においても現在まで80例を超える肝移植がなされている。現時点までの症例の解析で、明らかになったことを列挙する。1)施設内の比較(平均観察期間約2年)では、C型肝硬変に対する肝移植の成績は、他の疾患に対する移植の成績に比べて必ずしも劣っていない。2)ウィルス学的再発は94%、血液生化学検査で異常値がみられた場合に、肝生検を施行したところ組織学的再発は64%に認められた。3)組織学的再発診断時、30%の症例で繊維化がF2以上に進んでいた。うち1例では移植後1年以内にF4の肝硬変となっていた。4)上記の結果を受けて血液生化学検査での異常値の有無に関わりなくプロトコール肝生検施行したところ、術後6ヶ月までに約80パーセントの症例で組織学的再発がみられた。5)グラフトサイズ、グラフト肝の脂肪沈着の程度、および拒絶反応の治療としてのステロイドパルスは、移植後肝炎再発に明らかな影響は及ぼしていない、と考えられた。
また、平成15年度に一卵性双生児間の生体部分肝移植を2例施行した。その際免疫抑制剤を全く使用しなかったにもかかわらず、術後1,2週間で高ウィルス血症を認め、術後数週間でC型肝炎の組織学的再発を認めた。
今後は、肝炎再発における、免疫抑制剤以外の生体部分肝移植に関連した因子についてさらに検索を進めることが必要と考えている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 伊藤 孝司: "肝静脈再建のテクニック"外科. 65(1). 52-57 (2003)

  • [文献書誌] Mikiko Ueda: "Living-donor liver transplantation for polycystic liver disease"Transplantation. 77(3). 480-481 (2004)

  • [文献書誌] Yasuhiro Ogura: "Outcomes for pediatric liver retransplantation from living donors"Transplantation. 76(6). 943-948 (2003)

  • [文献書誌] 藤本 康弘: "今日の治療指針2003(うち肝移植の項)"医学書院. 1605 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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