研究課題/領域番号 |
14370360
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
後藤 満一 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (50162160)
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研究分担者 |
斎藤 拓朗 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (20305361)
木暮 道彦 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (90264548)
寺島 雅典 福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (40197794)
佐藤 佳宏 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (60347218)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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キーワード | GFPマウス / 骨髄移植 / 骨髄細胞 / 組織再生 / 実質臓器 / 膵島 / リンパ組織 |
研究概要 |
本研究ではC57BL/6マウスに1200cGyの放射線照射後、全身の細胞にgreen fluorescence protein : GFPを発現しているトランスジェニックマウスの骨髄細胞を移植し、キメラマウスを作成して骨髄由来細胞の胸腹部臓器への分布を検討し、さらに膵島再生に関わる骨髄細胞の有無を確認した。骨髄移植1ヶ月後の骨髄キメラ率は90%に達し、このとき骨髄、肝、膵、小腸、腎、肺およびリンパ系各臓器へのGFP蛍光陽性細胞の分布が観察され、血管内皮細胞、マクロファージなどへの分化傾向を観察した。免疫染色、蛍光顕微鏡あるいは共焦点顕微鏡による観察では、リンパ系臓器である胸腺、脾臓、リンパ節、小腸粘膜下リンパ組織などでは骨髄由来の細胞が速やかに供給され多くのGFP陽性細胞を認めるのに対して、肝、膵、小腸、腎、肺などの上皮に分化する細胞は極めて少数で膵島への骨髄細胞の組み込みは同定できなかった。また、60%膵切除モデル、あるいはstreptozotocin投与によるβ細胞破壊後の再生誘導モデルにおいては初期に炎症細胞として、骨髄由来細胞の膵島内への移入が観察されたが、内分泌細胞への分化は観察できなかった。一方、膵島と骨髄を同時に移植する方法では移植部位での骨髄細胞の組み込みが認められ、骨髄細胞の再生に関わる新しいモデルが設立できた。
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