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2003 年度 実績報告書

体性幹細胞システムを利用した肝臓組織再生法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 14370375
研究機関群馬大学

研究代表者

小暮 公孝  群馬大学, 医学部, 講師 (80143220)

研究分担者 小島 至  群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (60143492)
キーワード体性幹細胞 / 肝上皮様細胞 / 肝再生 / 肝オルガノイド / 人工肝臓
研究概要

本研究では体性幹細胞システムを利用した肝臓組織再建法・再生法を確立することを目的としている。本年度の研究実施計画としては1.肝臓幹細胞のさらに効率的な採取法の確立、2.肝臓幹細胞の増幅大量培養法の確率、3.それを用いた肝臓オルガノイドの作成の三つを目標にした。第一の目標に関しては、肝臓を構成する細胞を細胞腫ごとに分離するこれまでの遠心加速度の条件にさらに改良を加えて、より有効に体性幹細胞が単離される条件を求めて実験を行った。その結果、この細胞は類洞内皮細胞と類似の遠心加速度の影響を受けることが分かった。従って、次に、この類洞内皮細胞と体性幹細胞を分離する方法を検討した。その結果、90%以上の確率で両細胞を分離できる条件を見つけることができた。第2の目標である体性幹細胞の大量培養法の確立に関しては、この細胞はディッシュの中では爆発的に増殖することがすでに明らかになっているが、3次元の培養で効率的に増殖を可能にする増殖条件は未だ確立されていない。現在、タイテック社製のCO2インクベーターつき振盪フラスコ培養器を用いて培養条件を検討中である。第3の目標に関しては今後、この大量培養法が確立したならばこれらの体性幹細胞を効率よく分化させ、この細胞に分化の場を与えてやり高次機能を持つ細胞へ分化させる試みを行い、同時に95%肝切除を行ったラットの体内に移植し、代用肝臓として機能するか検討する予定である。今までにラット肝の構成細胞を皮下に移植する試みを続けてきたが、非実質細胞である血管内皮細胞や胆管内皮細胞はよく移植されてそれぞれ微小胆管、微傷血管を形成することが分かったが、肝実質細胞は時間とともに拒絶の影響を受けて壊死することが判明した。この壊死を逃れる方策を講じて肝オルガノイドの作成に取り組んでゆく。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Kimitaka Kogure: "A device of the separation of the rat liver sinusoidal endothelial cells and the culture in the three-dimensional matrix"Abstracts of 11th Congress of the European Society for Organ Transplantation. Abstracts. 79 (2003)

  • [文献書誌] Kimitaka Kogure: "Long-term survival after hepatectomy for large metastatic breast cancer : a case report"Hepato-Gastroenteroloy. 50. 827-829 (2003)

  • [文献書誌] Kimitaka Kogure: "Re-proposal of Hjortsjo's segmental anatomy on the anterior segment in human liver"Archives of Surgery. 137. 1118-1124 (2002)

  • [文献書誌] Fumio Arisawa: "Snowboarding splenic injury : four case reports"Injury. 33(2). 173-177 (2002)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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