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2002 年度 実績報告書

肝硬変・肝癌に対する細胞・分子治療の基礎研究と臨床研究アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 14370395
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

藤元 治朗  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90199373)

研究分担者 竹内 雅春  兵庫医科大学, 医学部, 助手 (00258162)
山中 潤一  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (90289083)
飯室 勇二  兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (30252018)
植木 孝浩  兵庫医科大学, 医学部, 助手 (10309461)
平野 公通  兵庫医科大学, 医学部, 助手 (90340968)
キーワード肝硬変 / 肝癌 / 肝再生 / HGF / 骨髄移植
研究概要

肝細胞増殖因子(HGF)を用いてラット肝硬変に対する遺伝子治療を確立し、肝癌に対して自殺遺伝子治療の有用性を報告してきた。本研究は肝硬変・肝癌に対する細胞分子治療の新たな発展を目指して計画された。現在までの進行状況は下記の通りである。
(a)HGFの抗線維作用の基礎的メカニニズム:細胞外マトリックス(コラーゲンtypeI)を分解するマトリックス分解酵素(MMP)の発現を検討したところ、HGF遺伝子治療によりコラーゲンを分解するMM-13とこれを活性化するMMP-3の強い発現を認め、既存の線維組織を分解除去したと推測された。
(b)骨髄由来細胞が肝小葉再構築への関与を検討するために肝障害マウスモデルに同系のLacZトランスジェニックマウス骨髄を移植し、HGF遺伝子導入を行い肝を検討したところ、中心静脈周囲に多くのLacZ発現細胞を認め、この細胞を肝臓を構成する細胞について種々の免疫染色を行ったところ骨髄から動員された細胞の90%はFactor VIIIで染色される血管内皮細胞であり、HGF治療は血管再構築が肝線維化からの回復過程に重要であることが示唆された。
(c)難治性悪性疾患である肝癌に対し肝移植・骨髄移植を施行し、移植片対腫瘍(GVT)効果による抗腫瘍作用につき検討を行うと同時に、移植時に重大な問題となる移植片対宿主(GVHP)効果を肝細胞増殖因子(HGF)による拒絶保護検討の研究を行っている。本研究においては肝移植後の腫瘍縮小を検討するために術後約3週間の観察が望ましく、確実なラット肝移植手技の確立が必須であるため、まず同種・同系のWistarラットを用いて約150対のラット肝移植を行い生存率の向上を認めた。また、Buffalo rat由来の肝癌細胞株McA RH-7777を皮下移植したところ、順調な増殖を確認した。このことより、Buffalo ratをrecipientに、Lewis ratをDonorに決定することができた。本年度は骨髄移植、HGF導入を行い抗腫瘍効果を検討する。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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