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2003 年度 実績報告書

肝硬変・肝癌に対する細胞・分子治療の基礎研究と臨床研究アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 14370395
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

藤元 治朗  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90199373)

研究分担者 筒井 ひろ子  兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (40236914)
中西 憲司  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60172350)
飯室 勇二  兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (30252018)
平野 公通  兵庫医科大学, 医学部, 助手 (90340968)
岩崎 剛  兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (10151721)
キーワード肝硬変 / 肝癌 / HGF / 骨髄移植 / GVHD / 遺伝子治療
研究概要

我々は現在までに、非可逆性慢性疾患と考えられ、治療は対症療法のみであった肝硬変症に対しHGF遺伝子導入による遺伝子治療を行いラット肝硬変モデルで優れた治療効果を確認した。また、AFPプロモーターを用いた肝癌特異的自殺遺伝子治療研究を行ってきた。
今回の研究目的は細胞分子治療の発展を目指すべく、1.HGFの抗線維作用の基礎的メカニズム、2.障害肝のHGFによる臓器再構築機構の解明、3.HGF naked DNAによる大動物(イヌ)肝硬変モデルの遺伝子治療効果の検討、4.骨髄移植による腫瘍攻撃性T細胞を利用した肝癌の制御、以上の4項目につき研究を行った。結果として、HGFの抗線維作用のメカニズムの解明ではHGFがKuppfer細胞に作用してTGF-β1の発現を抑制するよりも、MMPの発現を増強することにより抗線維作用が発揮される可能性が示唆され、NK cellにHGFをin vitroで作用させるとTGFβ-1のmRNAおよび蛋白発現が低下することが判明した。
肝硬変マウスにLacZ transgenic mouseより骨髄移植してHGFを作用させたところ、骨髄幹細胞より誘導される細胞はほとんどが血管内皮細胞であった。肝細胞増殖因子(HGF)作用下のドナー骨髄移植併用効果の検討では、マウス肝癌細胞HeplA(C57BL/6N由来肝癌細胞)をターゲット癌細胞に選択し皮下腫瘍モデルを作製したのちに拒絶がおこるマウスより骨髄移植を行ったところ、骨髄移植群で著名な肝癌抑制効果を認め、HGFの作用によりレシピエントのGVHDは著名に抑制された。以上の結果より難治性肝疾患である肝硬変および肝癌に対する細胞分子治療は新たな肝癌治療戦略として十分に有用であることが示唆された。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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