研究課題/領域番号 |
14370400
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田林 晄一 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90142942)
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研究分担者 |
宮崎 純一 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10200156)
井口 篤志 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (90222851)
遠藤 雅人 東北大学, 大学病院, 講師 (90282128)
新田 能郎 東北大学, 大学病院, 助手 (80375005)
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キーワード | 対麻痺 / 脊髄保護 / ORP150 / eNOS / 遺伝子導入 / 虚血再潅流障害 / 脊髄虚血 / 胸部大動脈瘤 |
研究概要 |
胸部大動脈瘤の手術成績は年々向上し、死亡率は低下してきているが、術後対麻痺の発症率は手術患者数の3-15%と依然高い。本研究では、一酸化窒素(NO)の合成酵素であるendothelial nitric oxide synthase(eNOS)及びoxygen-regulated protein 150kD(ORP150)の発現ブラスミドをそれぞれ作製し、naked DNA法およびリポフェクション法を用いた遺伝子導入法により、脊髄動脈内皮細胞にeNOS遺伝子を導入発現させ、脊髄動脈の血行改善を図り、かつ好中球の浸潤を抑えることで虚血再潅流障害を抑え、また脊髄神経細胞にORP150を発現させることで、耐虚血性を高め、対麻痺発生頻度を低下し得るか、明らかにすることを目的とした。 本年度は、まずeNOS発現プラスミドの作製を試みたが、eNOS cDNAがRT-PCR法では得ることができず、断念せざるを得なかった。昨年度までに作製したoxygen-regulated protein 150kD(ORP150)発現プラスミドを、リポフェクション法によりウサギ脊髄へ遺伝子導入を行い、脊髄虚血モデルに対する脊髄保護効果の評価を行った。結果、対麻痺発症率の改善は得られなかった。ウサギ脊髄に対する遺伝子導入効率の評価を行うため、LacZ発現プラスミドを用いてウサギ脊髄への導入効率の確認を行った。結果、脊髄組織での遺伝子導入は確認されなかった。リポフェクション法の導入効率が低いことが原因と考え、ORP150発現アデノウィルスベクターの作製を行った。結果、ORP150発現アデノウィルスベクターの作製には成功したものの、このベクターの大量複製が困難であり、感染実験に必要な充分なベクターが得られなかった。本年度内に、ORP150を脊髄に遺伝子導入することができず、脊髄保護効果の評価に至らなかった。
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