研究概要 |
本年度は以下の研究を行った. 1)ヒモ状高吸水性ポリマー(SAP)とwoven polyester人工血管で軟性縫合弁座を作成した. 2)プラスチックを加工し,硬性弁座(縫合弁座の骨格)を作成した. 3)ヒモ状高吸水性ポリマー(SAP)とwoven polyester人工血管で作成した軟性縫合弁座の膨潤時の形態変化を検討した. 4)硬性弁座と軟性縫合弁座を接合して人工弁弁座を作成した.現在市販されている人工弁の縫合弁座のような接合方法を用いることは困難であった.そのため,接合方法として種々の方法を試みたが,接合部の安定性から接着剤を用いた接合が適していることが判明した. 5)接着剤による接合は,その耐久性の観点から臨床応用時には採用することが困難と考えられるが,急性動物実験用モデルとしては適していると考えられた. 6)硬性弁座と軟性縫合弁座の接合方法の検討に手間取り,本年度は動物実験を行うところまでは進めなかった. 7)来年度はこの急性動物実験用縫合弁座を用い,成ブタの下行大動脈内に移植し,軟性縫合弁座の形態変化等を検討する予定である.
|