1)ひも状高吸水性ポリマー(SAP)とwoven polyester人工血管で軟性縫合弁座を作成した。 2)プラスチックを加工し、2種類のサイズの硬性弁座(縫合弁座の骨格)を作成した。大型は外径13mm、小型は10mmとした。 3)硬性弁座と軟性縫合弁座を接合して白己膨潤型人工弁弁座を作成し、以下の実験を行った。 1.自己膨潤型人工弁弁座の外径変化 自己膨潤型人工弁弁座を水中に5分間浸し、前後の外径変化を測定した。 大型の自己膨潤型人工弁弁座の外径は17.2±0.2mmから17.5±m.2mmに有意に増大した。 小型の自己膨潤型人工弁弁座の外径は14.0±0.4mmから14.3±0.4mmに増大した。 4)体重23Kgから26Kgのブタ10頭を用いて下記の実験を施行した。 1.全身麻酔下に左開胸し、下行大動脈を遮断。大動脈を横切開し、自己膨潤型人工弁弁座を下行大動脈に留置し、閉胸した。 2.5頭は2から4時間後に、他の5頭では7日後に犠牲死させ、自己膨潤型人工弁弁座の形態変化を検討した。10頭全ての実験において自己膨潤型人工弁弁座の膨潤性は良好であり、人工弁周囲逆流の防止に有効と考えられた。
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