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2003 年度 実績報告書

新開発小型斜流ポンプによる臓器還流および心肺補助としての臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 14370414
研究機関大分大学(医学部)

研究代表者

葉玉 哲生  大分大学, 医学部, 教授 (00145377)

研究分担者 迫 秀則  大分大学, 医学部, 助教授 (20315344)
宮本 伸二  大分大学, 医学部, 助教授 (70253797)
穴井 博文  大分大学, 医学部, 講師 (20291544)
濱本 浩嗣  大分大学, 医学部, 医員
岩田 英理子  大分大学, 医学部, 医員
キーワードCardiopulmonary bypass / Continuous flow / Mixed-flow.pump
研究概要

慢性動物実験における斜流ポンプの長期耐久性の検討
成山羊7頭で新開発小型斜流ポンプを用いた左心バイパスを装着、経皮的心肺補助を想定した条件下で駆動を行い、ポンプの抗血栓性、耐久性についての評価を行った。このうち2頭(#3、#6)において14日間の実験を完了した。1頭(#2)において、ポンプの異常振動、騒音のため7回のポンプ交換を行った後(24日目)終了。1頭において、回路屈曲による閉塞(9日目)により中止した。3頭においては動物が死亡し(2日目、1日目および2日目)中止した。#2においては、8個のポンプが1〜5日(平均3日)で異常振動、騒音をきたしたためポンプを順次交換し、原因究明を行った。結果はいずれもインペラ軸受けの磨耗によるものと判明した。これは軸の表面仕上げが旋盤による研削のみであることが原因であった。インペラ軸表面を、#3はブラスト研磨仕上げ、#4以後はバレル研磨仕上げを行う改良を行い、実験を再開した。#3では実験中のバイパス流量は2.0〜2.3L/minと安定、遊離ヘモグロビン30〜96mg/dl、GOT36〜154IU/L、LDH最高1400IU/Lと高値で経過し、緩徐に進行する貧血を認め、持続する溶血と考えられた。終了後のポンプ内所見は、軸受けにリング状の小血栓の付着を認め、軸受けにはわずかの磨耗を認めた。剖検では両側腎に多発性の梗塞巣を認めた。#6ではバイパス流量は2.0〜2.3L/minと比較的安定していたが、圧調整のためのオクルーダにポンプ由来と思われる比較的大きな血栓が観察され、1回除去を行った。遊離ヘモグロビン最高300mg/dl、GOT最高530IU/L、LDH最高2200IU/Lと高値で経過し、溶血が高度であった。終了時のポンプ内にはインペラ軸周囲に大きな血栓の付着を認め、溶血の原因と考えられた。剖検では両側腎に数個の梗塞巣を認めた。軸受けの耐久性、血栓性に問題があり、現在下方軸受けの形状改良を行っており、改良後実験を再開する予定である。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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