2002 年度実績報告書

心臓病に対する骨髄細胞を用いた心筋再生療法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号	14370423
研究機関	国立循環器病センター(研究所)
研究代表者	富田伸司国立循環器病センター研究所, 再生医療部, 室長 (30260730)
研究分担者	由谷親夫国立循環器病センター研究所, 臨床検査部, 部長中谷武嗣国立循環器病センター研究所, 臓器移植部, 部長 (60155752) 管理晴国立循環器病センター研究所, 再生医療部, 室長 (80265397) 山田充彦大阪大学, 大学院・医学研究科・情報薬理学講座, 助教授 (10263237) 日高京子国立循環器病センター研究所, バイオサイエンス部, 室長 (00216681)
キーワード	再生 / 骨髄細胞 / 心筋細胞 / 分化 / 環境因子 / 顆粒球コロニー刺激因子 / ドキソルビシン / 心筋梗塞
研究概要	(1)骨髄由来幹細胞による心筋分化 Green Fluorescent Protein発現遺伝子組み替えマウス由来骨髄細胞(GFP-BMC)を用いたキメラマウスにて、心筋梗塞を作成し、GFP-BMCの心筋細胞分化と穎粒球コロニー刺激因子(G-CSF)による幹細胞遊走増強効果を検討した。まず、C57b6マウスに放射線照射し、GFP-BMCを移植し、心筋梗塞を作成した。G-CSF(10ug/kg/day)を8日投与した。4週間後、G-CSF投与で、心筋梗塞後の生存率が改善し、より多くのGFP-BMCが心筋へ集積し、その一部は心筋細胞へ分化したことが明らかになった。 (2)ブタ心筋梗塞モデルに対する骨髄細胞移植コントラストエコーが細胞移植後の評価法として使用できるか否か、また、実際の細胞移植後の効果判定を行なった。まず、ブタに対し心筋梗塞を作成した。1ヵ月後、骨髄細胞(10^8個)を梗塞部へ移植した。1ヶ月後、SONOS 5500 systemにて血流分布を測定し、組織学的に毛細血管密度を測定した。血流分布と毛細血管密度の間に、相関を認め(R^2=0.81)、移植部は、非移植部よりも、血流分布と毛細血管密度は有意に増加した。 (3)ドキソルビシン不全心に対する骨髄単核球移植ラットDoxorubicin不全心に対する骨髄単核球移植の効果を検討した。ラットDoxorubicinモデルに対し、骨髄単核球移植、生理食塩水注入、sham手術を行なった。4週間後、ラットDoxorubicin不全心に対して骨髄単核球移植により心機能は維持された。(心エコー:心筋壁厚は維持され、心筋壁厚/内腔比は高値、Langendorff潅流装置: Developed pressureが高値、EDPが低値、心重量:有意に大、腹水量:有意に少量)

研究成果
(6件)

すべてその他

すべて文献書誌 (6件)

[文献書誌] S.Tomita, et al.: "Bone marrow stromal cells contract synchronously with cardiomyocytes in a coculture system"Jpn J Thorac Cardiovasc Surg. Vol.50,No.8. 321-324 (2002)
[文献書誌] S.Fukuhara, S.Tomita, et al.: "Comparison of cell labeling methods for cell transplantation to treat heart failure : Quantitative analysis in the long term"Transplantation proceeding. Vol.34,No.7. 2720-2723 (2002)
[文献書誌] S.Fukuhara, S.Tomita, et al.: "Direct cell-to-cell interaction of cardiomyocytes is a key for bone marrow stromal cells to go into cardiac lineage in vitro"J Thorac Cardivasc Surg. (in press). (2003)
[文献書誌] 中谷武嗣, 富田伸司, 他: "心筋再生療法"呼吸と循環. 50巻10号. 1015-1020 (2002)
[文献書誌] 富田伸司, 他: "骨髄細胞を用いた心筋再生に関する研究"日本機械学会第15回バイオエンジニアリング講演会講演論文集. No.02-35. 269-270 (2003)
[文献書誌] 富田伸司, 他: "心筋細胞との共培養による骨髄細胞の心筋分化"日本再生医療学会誌. Vol.2,No.1. 43-47 (2003)

2002 年度 実績報告書

心臓病に対する骨髄細胞を用いた心筋再生療法に関する研究

研究代表者

富田 伸司 国立循環器病センター研究所, 再生医療部, 室長 (30260730)

研究成果

[文献書誌] S.Tomita, et al.: "Bone marrow stromal cells contract synchronously with cardiomyocytes in a coculture system"Jpn J Thorac Cardiovasc Surg. Vol.50,No.8. 321-324 (2002)

[文献書誌] S.Fukuhara, S.Tomita, et al.: "Comparison of cell labeling methods for cell transplantation to treat heart failure : Quantitative analysis in the long term"Transplantation proceeding. Vol.34,No.7. 2720-2723 (2002)

[文献書誌] S.Fukuhara, S.Tomita, et al.: "Direct cell-to-cell interaction of cardiomyocytes is a key for bone marrow stromal cells to go into cardiac lineage in vitro"J Thorac Cardivasc Surg. (in press). (2003)

[文献書誌] 中谷武嗣, 富田伸司, 他: "心筋再生療法"呼吸と循環. 50巻10号. 1015-1020 (2002)

[文献書誌] 富田伸司, 他: "骨髄細胞を用いた心筋再生に関する研究"日本機械学会 第15回バイオエンジニアリング講演会 講演論文集. No.02-35. 269-270 (2003)

[文献書誌] 富田伸司, 他: "心筋細胞との共培養による骨髄細胞の心筋分化"日本再生医療学会誌. Vol.2,No.1. 43-47 (2003)

2002 年度実績報告書

富田伸司国立循環器病センター研究所, 再生医療部, 室長 (30260730)

[文献書誌] 富田伸司, 他: "骨髄細胞を用いた心筋再生に関する研究"日本機械学会第15回バイオエンジニアリング講演会講演論文集. No.02-35. 269-270 (2003)