研究課題/領域番号 |
14370424
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
黒田 敏 北海道大学, 医学部附属病院, 助手 (10301904)
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研究分担者 |
多田 光宏 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (10241316)
飛騨 一利 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (10238305)
池田 潤 北海道大学, 医学部附属病院, 助手 (70332468)
田村 守 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (80089888)
澤田 賢一 秋田大学, 大学院・医学研究科, 教授 (90226069)
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キーワード | bone marrow / cerebral infarct / spinal cord injury / transplantation / stem cell / cell therapy / autograft |
研究概要 |
本年度の研究計画に沿って、以下の研究を実施した。すなわち、マウス大腿骨より骨髄液を無菌的に採取し、培養皿上で骨髄間葉系細胞のみを分離し、継代培養する系を確立した。フローサイトメトリーによる細胞表面マーカーの検索により、これらの細胞はCD34(-),CD45(±),CD90(+),Sca-1(+)であることが判明した。動物実験室にクリーンベンチ、定位脳固定装置、マイクロインジェクターを設置したのち、これらの細胞の核をbis-benzimideで蛍光染色し、マウス脳・脊髄へ定位的に移植したところ、4週間後にこれらの細胞は生着し、それぞれneuronやastrocyteへの分化が生じていることが免疫染色により明らかとなった。さらに、これらの細胞をマウス脳梗塞モデルあるいは脊髄損傷モデルに移植したところ、移植された細胞は病変の周辺部へ遊走し神経系細胞への分化が確認された。この結果をまとめた論文は、Neuropathologyに投稿し受理されている。 また、GFP遺伝子を発現したトランスジェニック・マウスから、同様の手技で骨髄間葉系細胞を採取し継代培養を確立した。継代培養を重ねてもこれらの細胞がGFPの蛍光を発することを倒立型蛍光顕微鏡で確認した。この細胞を脳梗塞あるいは脊髄損傷モデルに移植し、同様に生着、遊走、分化することを確認した。脊髄に移植されたGFP発現骨髄間葉系細胞を生体にままイメージングする方法論を確立することもできた。現在、さらに本実験を推進している。
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