研究課題/領域番号 |
14370432
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
齋藤 洋一 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (20252661)
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研究分担者 |
加藤 天美 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00233776)
吉峰 俊樹 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00201046)
恵口 豊 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (20243206)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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キーワード | gene therapy / HVJ-E / Tet-on system / NL1 |
研究概要 |
1)遺伝子導入した細胞からのペプチド分泌を外的に制御することを目的とし、gene switchであるTet-on systemにneprilysinの一種であるNL1にヒト型ベータエンドルフィン(End)遺伝子を連結したものを遺伝子組み換えし、HEK293細胞に遺伝子導入した。In vitroにおいてHEK293細胞は、投与したドキシサイクリン(Dox)の用量依存性に、Endを分泌するようになった。一方、Tet-on systemにブタproopiomelanocortine(POMC)遺伝子を組み込み、Neuro2A細胞に遺伝子導入したところ、ブタACTHとEndの両者を分泌するようになった。そのNeuro2A細胞をポリマーカプセルに封入して、サルの脊髄腔に移植した。1週間後、サルにDoxを100mg朝夕2回筋注、300mg朝夕2回筋注して、大槽から髄液を採取し、髄液中のACTHを測定した。カプセルなし、カプセル移植後、Dox 100mg朝夕2回筋注後、300mg朝夕2回筋注後と髄液中のACTH濃度は段階的に上昇していた。髄液中にDoxが移行し、カプセル封入されたNeuro2A細胞に作用し、Tet-on systemが働き、ACTHを分泌したと考えられる。次に遺伝子導入したHEK293細胞をカプセル移植して髄液中のEndを測定したが、Doxの筋注量を増加してもEndは測定不能であった。本細胞のviabilityの問題ではないかと考えている。 2)アカゲザルとラットの大槽内に、レポータージーンであるLacZまたはGFP-ODNまたはDsRedをHVJ-Eに封入して遺伝子導入し、サルでは最終遺伝子導入から1週間後に処分し還流固定した。ラットでは3日と1週間後の2群で処分し還流固定した。脳を取り出し、50ミクロンの凍結切片を作成し、脳内とくも膜下腔の動脈壁へのレポータージーンの導入を検討したが、両者ともに非常に遺伝子導入効率が高い場合と低い場合が存在した。HVJ-Eによる遺伝子導入効率の不安定性の原因検討を行っているが、詳細は不明で、生理実験は行っていない。
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