研究課題/領域番号 |
14370450
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田中 靖久 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (20179790)
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研究分担者 |
岩本 正敏 東北学院大学, 工学部, 助教授 (40128955)
日向野 修一 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (20173148)
松本 不二夫 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (00312588)
東 由明 帝人株式会社, 生物医学総合研究所, 課長(研究職)
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キーワード | 骨粗鬆症 / 骨梁構造 / Voronoi分割 / 骨強度 / 画像解析 / 脊椎 |
研究概要 |
平成15年度に次の2つを実施した。1.腰椎の骨梁構造解析および骨強度の予測に使用する材料の採取:ヒト腰椎のL1〜L3椎体を剖検屍体から採取した(5体分、総計15椎体)。採取した標本から軟部および椎間板組織を除去した後に、X線撮影し、縦・横の径、体積といった形状を計測して、液体窒素に保存した。平成16年度も継続して椎体の採取を行う。2.マイクロCTによる骨梁構造の解析:高分解能X線CT装置を使用して、新たにヒト腰椎標本における骨梁構造の解析のための画像解析プログラムを作成した。これは、平成14年度に開発した小動物のラット用のアルゴリズムを大標本用に改変したものである。その結果、ヒト腰椎の大標本においても、非侵襲的に骨梁中心のVoronoi分割(Voronoi図の作成)による画像解析が可能となった。そのプログラムは次の行程から成る。(1)海綿骨・骨髄腔の分離画像の準備、(2)海綿骨・骨髄腔のOR画像の作成、(3)海綿骨・皮質骨の境界画素の描出、(4)境界画素と骨髄腔画像のOR画像とその細線化画像の作成、(5)細線化画像から穴(4連結)画像の検出、(6)穴画像のラベリング、(7)ラベルの個数(Nd)の計測、(8)ラベル面積(Di)の計測、(9)細線化画像と海綿骨画像のOR画像の作成、(10)ラベル領域別の骨梁面積(Sdi)の計測。(11)Trabecular domain factor=(SD/m)x100,m={Σ[(Sdi/Di)x100]}/Nd,SD^2={Σ[(Sdi/Di)X100-M]^2}/Ndの計算。以上のプログラムを用いて、ヒト腰椎椎体の骨梁構造を解析して次の知見を得た。(1)腰椎椎体を中心部と辺縁部に分画すると、中心部でTDFが高値となる。(2)同一め屍体標本例でも、腰椎の高位別でTDFに差がみられる。
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