研究課題/領域番号 |
14370465
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
安井 夏生 徳島大学, 医学部, 教授 (00157984)
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研究分担者 |
二川 健 徳島大学, 医学部, 助手 (20263824)
中野 俊次 徳島大学, 医学部附属病院, 助手 (60294683)
高田 信二郎 徳島大学, 医学部附属病院, 講師 (20284292)
西良 浩一 徳島大学, 医学部, 講師 (10304528)
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キーワード | 仮骨延長術 / リモデリング / bisphosphonate |
研究概要 |
ラット骨延長実験実験:生後8週のラットの大腿骨骨幹部を骨切りし、術後7日間の待機期間をおいて創外固定器を用いて0.5mm/dayで延長を開始した(Yasui N et al. JBJS 1997)。術直後からミノドロネート(bisphosphonate)を体重(Kg)あたり04mg/week腹腔内投与し、延長仮骨のリモデリングに対する影響を観察した。コントロールでは延長仮骨は形成ても直ちに破骨細胞による骨吸収をうけるが、ミノドロネート投与群では延長仮骨は形成蓄積され続け、骨癒合に要する期間は圧倒的に短縮された。DEXAによる骨密度測定においてもミノドロネート投与群の骨密度は有意に高かった。 家兎骨延長実験:体重約2kgの家兎の下腿骨にOrthofix M-100創外固定器を装着し、骨膜下に骨切りを行い術後7日目より0.25mm/12hで延長を開始した。術直後よりミノドロネート(bisphosphonate)を体重(Kg)あたり04mg/week腹腔内投与し、延長仮骨のリモデリングに対する影響を観察した。コントロール群では延長仮骨は典型的な3層構造を呈した。すなわち中央の骨透明層(延長部)をはさんだ骨硬化層の両外側にリモデリングによる骨吸収層が存在した。ミノドロネート投与群では骨吸収層は全く存在せず延長仮骨は2層構造を呈した。骨癒合に要する期間も大幅に短縮されbisphosphonate投与は骨延長の臨床においても有用であることが示唆された。 ラット実験においても家兎実験においてもbisphosphonate投与により延長仮骨の構造は大きく変化し骨癒合期間の短縮がみられた。これは破骨細胞による骨吸収を抑制し延長仮骨のリモデリングを抑制した結果と考える。現在そのメカニズムを解明すべく予定どうり実験を行っている。
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