研究課題/領域番号 |
14370468
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 大分大学 (2004) 大分大学(医学部) (2002-2003) |
研究代表者 |
吉岡 秀克 大分大学, 医学部, 教授 (00222430)
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研究分担者 |
住吉 秀明 大分大学, 医学部, 助手 (60343357)
調 恒明 大分大学, 医学部, 助教授 (50179058)
二宮 善文 岡山大学, 医学部, 教授 (70126241)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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キーワード | コラーゲン / 転写調節機構 / 軟骨 / 骨 / 細胞外マトリックス / CBF / NF-Y / V / XI型コラーゲン / XIX型コラーゲン |
研究概要 |
1.コラーゲンα1(XI)鎖、α1(V)鎖及びα3(V)鎖遺伝子の発現調節機構の解析: 1)α1(XI)鎖:プロモーター上流-199が基本プロモーター領域であり、その中で-147〜-121に結合する因子が存在する。ルシフェラーゼやゲルシフトアッセイ等を用いて、ここにはCCAAT配列を認識するCBF/NF-Yが結合し、転写を正に調節をしていることを証明した。 2)α1(V)鎖:同様にα1(V)解析を行い、最小のプロモーター活性を-250〜-80の領域に限定した。この領域内の三箇所に、Sp1、CBF/NF-Y、Sp1関連の因子が結合していることを見出した。その中でCBF/NF-Yは-134〜-106内にあるCAAAT配列を認識し正に調節していた。 3)α3(V)鎖:ヒト遺伝子のプロモーター領域をカバーするゲノムDNAをクローニングし、この遺伝子の転写調節機構について解析した。基本的な転写には-129までの領域が必要であることがわかった。この領域には4箇所にタンパクが結合していた。その中で-122〜-117にはCBF/NF-Yで結合し、正の調節をしていることを示した。また、-101〜-96、-83〜-78にはレプレッサー因子が結合している可能性が強く示唆された。 2.α3(V)鎖の組織分布及び機能:マウス胎盤組織において、羊膜や暖帯組織に発現が見られたが絨毛や脱落膜には見られなかった。胎児組織では転写産物は発生中の筋組織や腱組織或いは一部の骨形成に見られたが、タンパクは主に骨形成中の組織に見られた。N末端領域の23個のアミノ酸よりなる塩基性のペプチドには骨肉腫由来細胞株に対する細胞接着性があった。 3.α1(XIX)鎖コラーゲン遺伝子欠損マウスの解析:下部食道括約部の電顕の観察で欠損マウスでは平滑筋周囲の基底膜の肥厚がみられ、平滑筋細胞周囲のスペースが広くなり、コラーゲン線維の増加が観察された。遺伝子欠損マウスでは神経自体の障害はみられないが、細胞外マトリックスを介した神経-筋肉間の刺激伝達の経路が障害を受けていると考えられた。
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