研究課題/領域番号 |
14370471
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
三井 真一 高知大学, 医学部, 助教授 (20295661)
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研究分担者 |
由利 和也 高知大学, 医学部, 教授 (10220534)
大迫 洋治 高知大学, 医学部, 助手 (40335922)
山口 希 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (40079752)
沼尻 敏明 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (20326234)
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キーワード | motopsin(PRSS12) / Spinesin(TMPRSS5) / 精神遅滞 |
研究概要 |
本研究では、われわれが独自にクローニングした神経系に特異的なセリンプロテアーゼspinesin(TMPRSS5),motopsin(PRSS12)の脊髄での機能を解析するために、これらのノックアウトマウスの作製を行った。また、motopsinの組み換え蛋白質を作製して、酵素学的性状やmotopsinの発現動態を解析した。Motopsinについては本研究遂行中に、ヒトmotopsinの遺伝子欠損が精神遅滞を引き起すことが報告されたので、大脳についても検討を行った。 1)Motopsin, spinesinノックアウトマウスの作製 Motopsinの第1エクソンを欠損したノックアウトマウスを作製した。このマウスの帯状皮質および海馬において有意に樹状突起棘が減少していた。Beam walking testおよびfoot print testでは異常は認められなかった。Light-dark box testやelevated plus maizeによる情動試験では情動1生の低下傾向が認められた。Spinesinnについてはキメラマウスの作製を行った。 2)Motopsin蛋白質の性状解析 前年度にmotopsinがin vitroでtissue plasminogen activator(tPA)を活性化することを見いだしたので、motopsinとtPAの脳内での局在を二重染色法によって検討した。MotopsinとtPAが10日齢の帯状皮質錐体細胞および海馬錐体細胞で共局在することを明らかにした。また、HEK293細胞内分泌顆粒での両者の共局在も確認した。さらに、酵母two-hybrid法によりmotopsin相互作用蛋白質のいくつかクローン化し、motopsin発現細胞に局在していることを見いだした。 3)Spinesinの発現制御機構の解析 Spinesinには、選択的スプライシングによって4種類のアイソフォームが存在することを見いだした。興味深いことに膜貫通ドメインをもつアイソフォームは脊髄にのみ発現していた。
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