研究課題/領域番号 |
14370484
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
丸山 一男 三重大学, 医学部, 教授 (20181828)
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研究分担者 |
天野 誉 三重大学, 医学部附属病院, 助手 (90231993)
丸山 淳子 三重大学, 医学部, 講師 (50263017)
三谷 義英 三重大学, 医学部附属病院, 助手 (60273380)
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キーワード | 肺高血圧 / NO / ANP |
研究概要 |
本年度、ラット肺への遺伝子導入法を確立した。肺への効率よい遺伝子導入法を見出すため、ラット肺動脈、上大静脈、気管内にレポーター遺伝子としてβ-Gal reporter geneを組み込んだHVJ-envelope vector を注入投与し transfectさせ肺組織のβ-Gal reporterの免疫染色を行い、肺へのtransgene expressionの特異性を検討した。ラットにペントバルビタール麻酔下で肺動脈カテーテル、中心静脈カテーテル、または気管内チューブを挿入しベクターの投与経路とした。肺における、血管内皮細胞、血管平滑筋細胞、肺胞上皮細胞、線維芽細胞、などの構成細胞のいずれもβ-Gal reporter遺伝子が導入された。投与法が最も簡便なのは、経気道投与であるので、ANP遺伝子のプラスミドを組み込んだHVJ envelope vectorの投与経路を気道にすることにした。cGMP上昇は肺血管平滑筋細胞増殖を抑制する作用があり、cGMPは治療上の標的となりうる。本研究の最終目的は、cGMPを上昇させる生体内活性物質である心房ナトリウム利尿ペプチド(ANP)の肺血管への遺伝子導入を行うことによりcGMP上昇を介し肺高血圧血管病変の発生抑制を試みることである。本年度、第一段階として、経肺動脈、経中心静脈、経気道的にレポーター遺伝子を組み込んだベクターにより、いずれの経路でも肺組織への遺伝子導入が可能であることが判明した。
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