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2002 年度 実績報告書

骨盤内臓器を支配する自律神経の再建と臨床への導入

研究課題

研究課題/領域番号 14370504
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

木原 和徳  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40161541)

研究分担者 影山 幸雄  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (10211153)
佐藤 健次  東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 教授 (20107246)
キーワード自立神経 / 骨盤内臓器 / 再建 / 臨床応用
研究概要

研究成果の概要を項目別に述べる。
1)動物の自律神経縫合/移植
移植材料による比較検討:イヌ下腹神経において、両側の神経を部分切除し、一側に体性神経(陰部大腿神経)を移植し、他側に自律神経(結腸神経)を移植して両者における神経経路の再建を検討した。その結果、下腹神経が支配する射精のいずれのプロセスにおいても、再建率に差異が無いという結果を得た。すなわち、内尿道口の閉鎖、前立腺の収縮、精管の収縮を支配する神経経路は体性神経のグラフトでも自律神経のグラフトでも同様に高率に再建されるという結果を得た。下腹神経の上位の各腰内臓神経からみた検討でも、各腰内臓神経を経由する神経経路が、体性神経、自律神経のいづれのグラフトでも同様の程度に生ずるという結果を得た。イヌに加えてラットでも同様の実験を進めている。また、下腹神経の欠損部に人工神経チャンネルを移植し、神経経路が再建されるという知見を得た。さらに下腹神経において、一側に体性神経、他側に人工神経チャンネルを移植したイヌを作成し、その再建率の比較検討を進めている。
2)臨床例における自律神経再建
勃起を支配する陰茎海綿体神経の欠損部に対する自家神経移植(腓腹神経あるいは陰部大腿神経)を臨床例において23例施行した。49例の患者さんに神経移植の説明を行い、希望された23例に施行した。性交可能な勃起を生じた患者さんも得られた。また、シルデナフィル(バイアグラ)服用による機能再建促進の検討を進めている。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Arai.G, Kihara K.et al.: "Control of the canine membranous urethra bulbocavernosus and ischiocavernosus muscles by the lumbar splanchnic nerve and lumbosacral sympathetic chain"Autonomic Neuroscience : Basic and Clinical. (in press).

  • [文献書誌] Kobayashi T, Kihara K, et al.: "Spontaneous reconstruction of the seriously injured sympathetic pathway projecting to the prostate over a long period in the dog"Br J Urol. (in press).

  • [文献書誌] Masuda H., Tsujii T., Okuno T., Kihara K., et al.: "Localization and role of nitric oxide synthase and endogenous nitric oxide synthase inhibitors in the rabbit urinary tract"J. Urol. 167. 2235-2240 (2002)

  • [文献書誌] Masuda H., Tsujii T., Okuno T.Kihara K., et al.: "Accumulated endogenous NOS inhibitors, decreased NOS activity and impared cavernosal relaxation with ischemia"Am J Physiol. 282. R1730-R1738 (2002)

  • [文献書誌] 木原和徳: "射精障害の自律神経機序;自律神経損傷と再建"自律神経. 39. 139-141 (2002)

  • [文献書誌] 木原和徳: "前立腺前摘除における神経移植"臨床泌尿器科. (印刷中).

  • [文献書誌] 木原和徳: "ミニマム創・内視鏡下泌尿器手術"医学書院. 193 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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