研究課題/領域番号 |
14370508
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研究機関 | 山梨医科大学 |
研究代表者 |
武田 正之 山梨大学, 医学部, 教授 (80197318)
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研究分担者 |
松下 和通 山梨大学, 医学部, 助手 (40293469)
土田 孝之 山梨大学, 医学部, 助手 (30217327)
荒木 勇雄 山梨大学, 医学部, 講師 (50252424)
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キーワード | Valilloid receptor / Cannabinois receptor / CB1 / VR1 / Prostatic cell / Benign prostatic hyperplasia / Prostatic cancer / Cell growth and cell death |
研究概要 |
目的;本研究では、下部尿路組織(膀胱,尿道)および性器(前立腺、陰茎)の求心性伝達におけるバニロイドとカンナビノイドの作用機序を解明し、新たな排尿障害治療薬,性機能障害治療薬の開発のてがかりを作ることにある。 具体的には、(1)ヒト下部尿路組織、ヒト性器におけるバニロイド受容体とカンナビノイド受容体の発現と局在、(2)ヒト下部尿路組織、ヒト性器のin vitroでのカンナビノイド類投与によるバニロイド受容体の変化、(3)ラット下部尿路組織、性器に対するin vivoでのカンナビノイド類投与後の後根神経節のシナプス電流の変化、を調べることであった。 結果:平成14年度の研究結果としては、ヒト下部尿路組織、ヒト性器におけるバニロイド受容体とカンナビノイド受容体の発現と局在について、検討することができた。 ヒト前立腺組織(正常、前立腺肥大症、前立腺癌)、3種類の正常培養前立腺細胞(上皮、間質、平滑筋,および3種類の培養前立腺癌細胞株(PC3、DU145、LNCaP)において、免疫組織化学、Reverse transcription/polymerase chain reaction(RT/PCR)法定量的RT/PCR法によって、バニロイド受容体(VR1)とカンナビノイド受容体(CB1)の発現を調べた。免疫組織化学およびRT/PCR法では、VR1とCB1の発現は良性疾患組織の上皮では強く、悪性疾患組織の上皮では弱く発現していた。6種類の培養細胞株では、DU145以外ではCB1の発現は悪性細胞で弱く、一方VRIの発現はすべてにほぼ同様であった。DU145を用いてバニロイドおよびカンナビノイドによる細胞死のメカニズムについて検討した結果、VR1とCB1を介した別の機序による細胞死が引き起こされていることが分かった。
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