研究課題/領域番号 |
14370509
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
大島 伸一 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80293702)
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研究分担者 |
山本 徳則 川崎医科大学, 医学部, 講師 (20182636)
服部 良平 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (20324410)
小野 佳成 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (00301218)
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キーワード | 腎移植Human kidney trasplantation / 慢性移植腎腎症 / chronic rejection / hyperfiltration / renal microcirculation / ishenic damege |
研究概要 |
本研究は生体拡大内視鏡により400倍の拡大視野で腎臓の糸球体を流れる赤血球の動きをとらえ、その連続画像を時空間処理をして糸球体血流量を測定し、ヒト移植腎におこるchronicallograft nephropathyの原因と考えられている糸球体のhyperfiltrationを直接証明しようとするものである。現在、腎臓の糸球体のhyperfiltrationは糸球体腎炎や糖尿病性腎症をはじめとする腎疾患の進行を説明する機序としてと現在広く認められており、糸球体血流量を直接測定することにより、移植腎のみならず多くの腎疾患の進行機序の解明につながり、同時に進行防止法の開発につながると考えられる。 平成14年度は生体内視鏡を用いたヒトの腎臓の糸球体血流量の測定を腎臓手術例、腎移植手術例で行った。現在までに10例で測定し、1糸球体で平均1.68nl/minの血流があることを明らかにした。また、6例の生体腎移植手術で血流再開後の糸球体及び尿細管周囲細血管血流量の測定より、阻血障害がない場合には血流再開後90分で血流が回復するが、阻血障害がある場合には血流低下の回復が遅れることを観察した。同時に阻血障害モデルを犬の腎移植で作成し、本内視鏡を用いて阻血障害を受けた移植腎の糸球体血流量の測定、同時に採取した移植腎生体組織の病理学的検討、移植腎全体の血流量の評価を行い、ヒトで観察された結果と同様の結果を得た。
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