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2002 年度 実績報告書

ヒト味覚受容体遺伝子の遺伝的多型による味覚感受性の個人差及び味覚障害の解析

研究課題

研究課題/領域番号 14370549
研究種目

基盤研究(B)

研究機関名古屋市立大学

研究代表者

島田 昌一  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20216063)

研究分担者 鵜川 眞也  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (20326135)
植田 高史  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (90244540)
村上 信五  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (80157750)
キーワード味覚受容体 / hT2R / G蛋白 / 苦味受容体 / カルシウムイメージング / hT2R16 / gustducin / サリシン
研究概要

我々は以前にヒト味覚受容体をコードしている遺伝子の中で3種類の遺伝子群hT2R3、hT2R4、hT2R5にアミノ酸変異を伴う遺伝子多型が存在することを示したが、さらにヒト味覚受容体遺伝子hT2R16にも多様性が存在することを明らかにした。この味覚受容体遺伝子hT2R16はそのままでは機能解析を行うことが大変困難だった。その解決法として、ウシの視覚受容体(オプシン)のN末端のアミノ酸をhT2R16のN末端に付加し(ウシオプシンのN末端は細胞膜への強力な移行シグナルを含むため)、味蕾特異的なG蛋白のgustducin(hT2R16と共役するG蛋白)とGα15/16(PI turnoverセカンドメッセンジャー系にシグナルを伝達)のキメラG蛋白を発現させたHEK培養細胞に、その改変型hT2R16を強制発現させ、細胞内カルシウムイメージング法を用いて機能解析を行うことに成功した。その結果、ヒトhT2R16はアミノ酸変異を伴う多様性を持ちながらもサリシンに全てタイプが応答した。サリシンは鎮痛、解熱作用を有する薬草の成分で苦味を呈する物質である。
また、味覚受容体遺伝子が味蕾特異的なG蛋白のgustducinと共役する際にどの部位が結合部位となるかを明らかにするために、G16とgustducinのキメラG蛋白を作成し、カルシウムイメージング法を用いてgustducinの構造の中でも味覚受容体遺伝子との結合に重要な部位を絞り込んだ。その結果、gustducinのC末端に味覚受容体と共役するための必修な部位が見つかった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Ugawa S., et al.: "Amiloride-Insensitive Currents of the ASIC2a/ASIC2b Heteromeric Sour-Taste Receptor Channel"Journal of Neuroscience. (in press). (2003)

  • [文献書誌] Ueda T., et al.: "A novel putative M9.2 isoform of V-ATPase expressed in the nervous system"Neuroreport. 14. 25-30 (2003)

  • [文献書誌] Ugawa S., et al.: "Amiloride-blockable acid-sensing ion channels are leading acid sensors expressed in human nociceptors"J Clin Invest. 110. 1185-1190 (2002)

  • [文献書誌] Ishida Y., et al.: "Vanilloid receptor subtype-1 (VR1) is specifically localized to taste papillae"Mol Brain Res. 107. 17-22 (2002)

  • [文献書誌] Aihara N., et al.: "Intracerebral hemorrhage upregulates Na(+)/myo-inositol cotransporter in the rat brain"Neurosci Lett. 327. 21-24 (2002)

  • [文献書誌] Nozaki M., et al.: "Enhanced expression of adhesion molecules of the retinal vascular endothelium in spontaneous diabetic rats"Ophthalmic Res. 34. 158-164 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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