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2003 年度 実績報告書

ぶどう膜炎の分子機構の解明:浸潤リンパ球における疾患蛋白遺伝子発現の網羅的解析

研究課題

研究課題/領域番号 14370555
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

望月 學  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10010464)

研究分担者 二神 創  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助手 (70301158)
佐々木 秀次  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助手 (80302850)
大野 京子  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (30262174)
キーワードDNAチップ / ぶどう膜炎 / T細胞クローン
研究概要

サルコイドーシスおよびVogt・小柳・原田病の患者の急性炎症期の前房水中の浸潤細胞から、それぞれ限界希釈法によりT細胞株を数クローンずつ樹立し、それぞれの細胞中のtotal RNAを抽出した。疾患特異的な発現プロファイルを導くにはクローン間でのバイアスを相殺する必要があり、そのため、別々に樹立された5つのクローンのRNAを等量混ぜ合わせ1つのサンプルとして解析を進めた。こうして調整したtotal RNA、5マイクログラムをAffymetrixマイクロアレイとハイブリダイズすることにより、それぞれの疾患由来のT細胞株での遺伝子発現のプロファイルを得た。また、こうして得られた2つの疾患の遺伝子発現プロファイルを比較することにより、それぞれの疾患で有意に発現の高い遺伝子を同定することが可能となった。例えば、Vogt・小柳・原田病由来の浸潤T細胞では、T細胞受容体デルタ鎖やIL1受容体タイプ2の発現がサルコイドーシスでの発現に比べ、5倍以上高いことがわかった。また、SCYA7やSCYA13といったケモカインの発現は、Vogt・小柳・原田病で3倍以上高いこともわかった。一方、T細胞受容体アルファ鎖の発現は、サルコイドーシスで4倍以上高かった。こういった遺伝子の過剰発現は、局所の免疫応答になんらかの影響を及ぼしているものと考えられ、そのメカニズムを解明することが、それぞれの疾患の病態を理解するのに役立つかもしれない。今後、ベーチェット病や急性網膜壊死、HTLV-1ぶどう膜炎、サイトメガロウイルス網膜炎、HLA-B27陽性急性前部ぶどう膜炎などについても同様の解析を進めていくことを検討している。(700字)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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