研究課題/領域番号 |
14370574
|
研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
百束 比古 日本医科大学, 医学部, 教授 (00165135)
|
研究分担者 |
中澤 南堂 日本医科大学, 医学部, 講師 (20010051)
石丸 さやか 日本医科大学, 医学部, 助手 (00297889)
村上 正洋 日本医科大学, 医学部, 講師 (00239500)
|
キーワード | ケロイド / 肥厚性瘢痕 / 細胞増殖 / マイクロビーズ・アレイ / Mda-7 / II-24 / PAR-1 |
研究概要 |
平成14年度〜15年度の半ばまでの研究計画として、ケロイド(耳介部および他部位)および肥厚性瘢痕組織細胞の、(1)遺伝子とタンパクの詳細かつ総括的な発現性を解析し、その機能についてより詳細に解析することを目的として、蛍光マイクロビーズアレイ法の開発を進めた。その結果、ミクロビーズに結合させた60-merの参照用遺伝子のoligo-nucleotidesに対し、各細胞から抽出したmRNAに対するBiotin-標識cDNAを作成しhybridizeさせ、Phycoerythrin-標識Avidinによる検索が可能であることを示すことができた。同時に、(2)現在明らかになっているMda-7増殖抑制遺伝子および関連タンパク(Mda-7/II/24)を、Interferon β+Mezereinで誘導・発現させた場合の、培養耳介部ケロイド線維芽細胞の増殖動態を調べた結果、この組み合わせによっては、それほど顕著な増殖抑制作用を示すことができなかった。そこで、(3)現在まで我々が耳介部ケロイド線維芽細胞に特異的発現を認めた8種の遺伝子の中、Thrombin Receptor (PAR-1)に注目し、培地中にThrombinを投与したときの細胞増殖への影響を調べた結果、Thrombinはケロイド細胞の増殖を促進させることが示された。また、(4)新たに、ケロイド組織由来培養線維芽細胞株、および、対照となるヒト正常皮膚組織細胞の初代培養・継代例数を増やし、検索対象を拡げることが可能となった。
|