研究課題/領域番号 |
14370591
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
川島 博行 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40169719)
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研究分担者 |
池亀 美華 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70282986)
吉澤 達也 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (40313530)
石橋 宰 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70293214)
松田 明生 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (10359705)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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キーワード | メカニカルストレス / 骨芽細胞 / 歯根膜細胞 / 石灰化 / 骨形成 / エンドサイトーシス / 遺伝子発現 / OPLL |
研究概要 |
マウス頭頂骨縫合部にメカニカルストレス(MS)を負荷すると骨芽細胞の分化に続いて骨形成が刺激されるが、MSで誘導される遺伝子のひとつαアダプチンCの機能について調べた。MS負荷3時間後には、本遺伝子および蛋白質が主として間葉系の繊維芽細胞様細胞に誘導された。これらの細胞は同時刻にBMP-4遺伝子を発現する細胞を含むことから、骨芽細胞へと分化する細胞群と考えられる。電子顕微鏡を用いた解析および骨芽細胞の分化に関する解析により、α-アダプチンCは、エンドサイトーシスを高めることにより骨芽細胞の分化を高める可能性が強く示唆された。MS負荷により発現量が変化する遺伝子についてさらに検討するため、MSに曝されながらも決して石灰化しない歯根膜細胞と骨芽細胞とを比較検討した。歯根膜細胞は歯槽骨と歯のセメント質とを結合する靭帯細胞で、骨芽細胞と同様間葉系由来の細胞である。マイクロアレイによる遺伝子解析の結果、ホメオボックスを持つ転写因子Msx2が歯根膜細胞の石灰化を抑制していることが明らかになった。実際、骨芽細胞の分化成熟にともなってMsx2遺伝子の発現は消失すること、本遺伝子を強制的に発現すると骨芽細胞の石灰化が抑制されること、逆にMsx2を欠損させると歯根膜細胞も石灰化することが確認されたMsx2の発現量は腱細胞でも高いことから、Msx2の腱細胞における重要性も示唆された。そして、脊椎後縦靭帯骨化症(OPLL)患者靭帯の病変部では、Msx2発現量が症状の重篤度に反比例して減少することが示された。以上のことから、歯根膜等の靭帯や健の細胞と骨芽細胞とでは、MSの受容機構と応答性が異なること、前者においては石灰化抑制機構が働いているため、通常の生理的条件では石灰化しないこと、Msx2は、Runx2と直接結合してヒストンデアセチラーゼ活性を誘導することによりRunx2阻害作用作用を発現し石灰化抑制に寄与することもわかった。
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