研究課題/領域番号 |
14370629
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研究機関 | 明倫短期大学 |
研究代表者 |
野村 章子 明倫短期大学, 歯科技工士学科, 教授 (80134948)
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研究分担者 |
河野 正司 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50014098)
野村 修一 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40018859)
山田 好秋 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80115089)
高橋 肇 亀田製菓株式会社, 食品開発部, 主任
植田 耕一郎 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (80313518)
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キーワード | グルテン / 摂食・嚥下機能 / 食品加工 / 食品物性 / クリープメータ / 産学連携 |
研究概要 |
本研究の目的は、流動性に富みかつ凝集性のよい食品について物性試験を行うことにより、摂食・嚥下機能に障害のある要介護者のための食品としての有効性を評価することにある。そのために明確にしなければならない事柄は、食品としての物性(咀嚼性・食塊形成性)である。研究計画の初年度は、高たんぱく、低カロリーとして注目されているグルテンの構成要素である2つのタンパク(グリアジン、グルテニン)に着目して、1、小麦粉からのグリアジンおよびグルテニンの単離 2、単離したグリアジンおよびグルテニンの雷気泳動分析について実施した。しかしながら、高純度の高いグリアジンおよびグルテニンの単離は莫大な時間と労力を伴うことが明らかとなった。 そこで、今年度は、高純度ではないが比較的入手しやすいグルテニンとグリアジン材料を用いて、クッキーを調整した。基本的には試験食品の調製はグルテンとデンプンを混和し焼き上げることで完成するが、グルテンはその比率が物性に微妙に影響すると予想された。そこで、グルテンの物性と試験食品として焼き上げた後の物性を計測し、臨床試験後の咀嚼性・食塊形成性との対応を検討した。さらに、グルテンが含まれている身近な食材としてうどんを選び、その性状を変えることによって、咀嚼時間や咀嚼力の変化の様相を調べ、摂食・嚥下機能への影響を明らかにした。 食品学の専門家である高橋がグルテニンとグリアジンの混合割合の評価を主に担当し、研究代表者と他の分担者らは検討会を随時設定し、咀嚼、生理、加齢、摂食・嚥下機能障害、咬合の観点から、実験結果と臨床応用との整合性を評価した。なお、本研究結果は、学会等で未発表の段階にあるために、詳細な内容を割愛した。
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