研究分担者 |
上田 実 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00151803)
滝川 正春 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (20112063)
高柴 正悟 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (50226768)
前川 賢治 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (20304313)
吉田 靖弘 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (90281162)
|
研究概要 |
1,ヒト骨髄間葉系幹細胞の採取・培養 倫理委員会の許可を得て,ヒトボランティアの腸骨稜より骨髄液を採取し,培養・増殖させる方法を確立した.また,この細胞群は骨芽細胞,脂肪細胞へと分化しうる多分化能を有していることを確認した。 2,結合組織成長因子(CCN-2)コーティングによるヒト骨髄由来間葉系幹細胞の細胞接着,増殖,分化の促進 骨髄由来間葉系幹細胞や血管内皮細胞を遊走させることができるCCN-2を多孔質アパタイトブロックにコーティングすることによって,スキャフォード内部への骨髄由来間葉系幹細胞や血管内皮細胞の誘導に成功し,ブロック内部への血管新生,さらには骨再生を促進することに成功した. 3,チタン表面に対するヒト骨髄由来間葉系幹細胞の細胞接着,増殖の促進 チタン表面にポリリン酸を吸着することにより,骨髄由来間葉系幹細胞の細胞接着や細胞増殖を促進することに成功した.この知見は,ポリリン酸がチタンのオッセオインテグレーションを促進する可能性を示唆するものである. 4,cDNAサブトラクション法によるチタンと骨とのオッセオインテグレーションに関連する因子の同定 ポリスチレンとチタンディッシュ上で骨芽細胞様細胞株を培養し,total RNAを回収後逆転写,cDNAサブトラクティブハイブリダイゼーション法にて,チタン特異的遺伝子を検索した.その結果,チタン上で骨芽細胞を培養した場合には,sod-1,ribosomal protein L19の遺伝子発現が有意に抑制されていることが明らかになった。現在,さらに他の金属とも比較中である.
|