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2002 年度 実績報告書

咬合・咀嚼に起因する情動ストレスの神経内分泌学的検討

研究課題

研究課題/領域番号 14370642
研究機関北海道医療大学

研究代表者

池田 和博  北海道医療大学, 歯学部, 講師 (10193195)

研究分担者 寺澤 秀朗  北海道医療大学, 歯学部, 助手 (10305914)
牧浦 哲司  北海道医療大学, 歯学部, 助手 (90347774)
平井 敏博  北海道医療大学, 歯学部, 教授 (80014273)
キーワード咬合・咀嚼 / HPA system / ストレス / ACTH / コルチコステロン / ネガティブ・フィードバック
研究概要

近年、咬合・咀嚼と全身の健康との関連が注目されている。その中で、咀嚼機能の低下と精神心因的な要因との関連が指摘されている。我々は、ラットを用いて、習性に反する食物の摂取、すなわち固形飼育飼料から粉末飼育飼料への変更がストレス反応を引き起こすとの仮説のもとに、その中心的な役割を果たすとされる、Aderenocorticotropichormone(以下、ACTHとする)とCorticosterone(以下、CORTとする)の測定を行なった。
実験には、生後16週齢のWister系雄性ラット140匹を用い、実験期間中を固形飼料にて飼育する対照群70匹と、実験開始から1週間後の17週齢から、それまで摂取していた固形飼料と同一成分の粉末飼料に変更する粉末飼料群70匹の2群に分割した。なお、実験期間中、ラットが飼料以外を可及的に咀嚼しないように改良を加えた特殊のケージで飼育した。17週齢になった時点から7日間、毎日午後8時に各群10匹づつ、無痛下にて外頚静脈からの採血を行い、得られた血液を遠心分離後、血漿中のACTHおよびCORTを測定した。なお、測定はACTHにはIRMA法を、CORTにはRIA法を用いた。
結果として、対照群においては、ACTHレベルの上昇あるいは下降とCORTレベルのそれらとは一致する傾向が認められた。しかし、粉末飼料群においては4日目以降にACTHレベルの変動が大きくなる傾向が認められたことから、視床下部-下垂体-副腎皮質系の正常な相互関係、すなわち、位階性と下位ホルモンによるネガティブ・フィードバックを失っている状態であることが推測された。このことから、本研究によって、習性に反する食物の摂取が心因性のストレッサーの一つとなる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Terasawa H, Hirai T, Ninomiya T, Ikeda Y, Ishijima T, Yajima T, Hamaue N, Nagase Y, Kang Y, Minami M: "Influence of tooth-loss and concomitant masticatory alterations on cholinergic neurons in rats : immunohistochemical and biochemical studies"Neurosci Res. 43(4). 373-379 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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