研究課題
基盤研究(B)
研究成果は以下の4項目に分類される。1.組織再生を目的とした細胞培養に関する研究では、口腔組織再生の鍵となる骨髄間質細胞や骨髄由来間葉系幹細胞の増殖と骨系分化に関する研究を行った。これらの細胞の増殖にはME培地を用い、骨系分化にはビタミンC、DEXとβグリセロホスフェートを配合したDME培地を用いる必要性が確認された。b-FGFの使用も増殖に効果的であった。また、培養株化細胞のサイトカイン発現や毒性効果に及ぼす菌体成分(LPS)や金属イオンの影響にも検討を加えた。外来刺激によってシグナリング機構が変化しその制御が今後の再生歯科医学に有効と示唆された。遺伝子の発現をDNAマイクロアレイによって評価した。骨系分化誘導にはTGF-βスーパーファミリーレセプターを発現する成長因子(リガンド)の使用が有効と示唆された。2.組織再生を目的とした足場材料の開発研究では、生吸収性のコラーゲン、ゼラチンやポリグリコール酸系材料を用いてスポンジやハイドロゲルを調製し、生吸収性や細胞付着性に検討を加えた。ゼラチンは成長因子徐放性足場材料として有用で、生分解性は化学架橋度に依存していた。コラーゲンスポンジは再生の足場及び細胞播種担体として有用であった。3.動物実験によって足場材料(ポリ乳酸、コラーゲンゲル、酸性ゼラチン)の生分解性の評価を皮下埋入試験によって行った。実験動物に作製した頭蓋骨欠損部を足場材料(酸性ゼラチン)と成長因子(b-FGF)の徐放によって修復し、その過程を検討した。4.アルカリ熱処理したチタンを人工体液に浸漬し、表面にアパタイト層を生成した。このアパタイト層は構造解析の結果、生吸収性を有する骨類似炭酸アパタイトであることが判明した。また、骨芽細胞の骨系分化を有意に促進することがRT-PCRによって確認された。
すべて 2005 2004 2003
すべて 雑誌論文 (12件) 図書 (2件)
J.Oral Rehabil. 32・5
ページ: 382-387
J.Oral Rehabil. 32
J.Dent.Res. 83・6
ページ: 465-469
J.Oral Tissue Eng. 1(1)
ページ: 59-68
J.Dent.Res. 83(6)
J.Oral Rehabil. 30・1
ページ: 106-109
J.Oral Rehabil. 30・7
ページ: 697-701
J.Oral Rehabil. 30・8
ページ: 802-807
Journal of Oral Tissue Engineering 1・1
J.Oral Rehabil. 30(1)
J.Oral Rehabil. 30(7)
J.Oral Rehabil. 30(8)