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2003 年度 実績報告書

歯科用金合金系超弾性合金の改良に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14370647
研究機関日本歯科大学

研究代表者

吉田 隆一  日本歯科大学, 歯学部, 教授 (00060442)

研究分担者 青木 春美  日本歯科大学, 歯学部, 助教授 (50150925)
岡村 弘行  日本歯科大学, 歯学部, 講師 (40095089)
キーワード歯科用金合金 / 超弾性 / 結晶粒微細化 / 耐疲労特性 / 歯ブラシ磨耗 / 引張強さ / 色差 / 硬さ
研究概要

義歯クラスプ用超弾性金合金の諸性質を改良する目的で結晶粒の微細化により性質の安定性をもとめる実験を行った。
65wt%Au-12Cu-23Znを母合金としてRu, Hfにランタノイド,La, Ce, Nd, Sm, Gdを0〜1%添加し疲労試験と結晶粒の微細化からRu単独添加に対しSm, Gd, Ld添加とHfとRuの複合添加に対しSm, Gd, Laの添加が良好であった。
そこで母合金を7種類No.30(64Au-12Cu-24Zn)、No.31(65Au-11Cu-24Zn)、No.36(64Au-13Cu-23Zn)、No.37(65Au-12Cu-23Zn)、No.38(66Au-11Cu-23Zn)、No.40(65Au-13Cu-22Zn)、No.41(66Au-12Cu-22Zn)に変化させ0.5wt%Ruに対しLa, Sm, Gdを0.5%添加したものと、0.5%Ru+0.25%HfにLa, Sm, Gdを0.25%添加した合金を作り、磨耗、疲労、結晶粒の微細化等を調べ以下の結論を得た。
(1)歯ブラシ式磨耗試験ではNo.30でSm-4、No.31ではLa系で-0.1%前後の大きな重量変化が見られた。またNo.37の母合金では最大でも-0.06%であり比較的耐磨耗性がよかった。しかし、No.41では逆に-0.5〜-0.7%前後と大きくなった。すなわち母合金によりかなり大きな影響を受けることがわかった。
(2)結晶粒の微細化効果ではNo.30ではLa-8、Sm-8、No.31ではSm-8、La-4、No.36ではLa-4、No.37でLa-8、Gd-8、No.38でLa-4、La-8、Gd-8、No.40でSm-8、La-8、No.41でGd-8が比較的強い結晶粒微細化能を示した。
(3)疲労試験では母合金を除く結晶粒を微細化したタイプのものでは合金No.30でLa-8、No.31でSm-4、Gd-4、またNo.37でLa-8ならびにSm-8、またNo.38ではSm-4が、またNo.40ではSm-4、Gd-8ならびにNo.41でSm-8、Gd-8が比較的良い性質を示した。
以上の結果から、結晶粒の微細化効果が大きかったのは合金No.40のSm-8、次が合金No.30のSm-8、La-8、Sm-4の順となり、疲労もNo.37でLa-8、No.40でSm-4で約12,000回、No.41でSm-8が20,000回を超え、この近辺の添加物ならびに添加量が適当な範囲と考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 岡村弘行, 青木春美, 吉田隆一: "歯科用金合金系超弾性合金の改良に関する研究-第1報Ru, HfにLa, Ce, Nd, Sm, Gdを添加したときの諸性質の変化"日本歯科産業学会誌. 17(2). 66 (2003)

  • [文献書誌] 吉田隆一, 青木春美, 岡村弘行: "歯科用金合金系超弾性合金の改良に関する研究-第二報7種類の母合金にRu, HfとLa, Sm, Gdを添加したときの諸性質-"歯科材料・器械. 23(2). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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