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2003 年度 実績報告書

ジャークコストによる不正咬合とその治療結果についての機能的評価

研究課題

研究課題/領域番号 14370695
研究機関大阪大学

研究代表者

高田 健治  大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (50127247)

研究分担者 社 浩太郎  大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (10303976)
キーワード正常咬合 / 不正咬合 / 数理モデル / 交叉咬合 / 外科的矯正治療 / ジャークコスト / 定量化 / 咀嚼運動
研究概要

第一に、咀嚼運動軌跡の99%は、各サイクルについて決定される任意の平面上の2次元成分で説明できることが明らかとなった。前歯部に交叉咬合を有する症例について交叉咬合の治療前後について、この平面の傾きの分散と、運動軌跡の曲率の分散を比較したところ、治療後有意に減少したことから、不正咬合を治療することで、咀嚼運動がよりパターン化することが示唆された。
第二に、骨格性下顎前突症の一例についてジャークコストを用いて、治療前後において咀嚼運動の円滑性を比較した結果、治療後、有意に運動の円滑性は上昇した。また、治療前後において、ミニマムジャークモデルを用いて、運動軌跡を予測した結果を比較したところ、治療後には、モデルはより正確に運動を予測した。以上の結果から、外科的矯正治療による咬合の改善は、咀嚼運動の円滑性を向上させることが示唆された。
第三に、前歯部に交叉咬合を伴う叢生の一症例についてジャークコストを用いて、治療前後において咀嚼運動の円滑性を比較した結果、治療後、有意に運動の円滑性は上昇した。また、治療前後において、ミニマムジャークモデルを用いて、運動軌跡を予測した結果を比較したところ、治療後には、モデルはより正確に運動を予測した。以上の結果から、矯正治療による咬合の改善は、咀嚼運動の円滑性を向上させることが示唆された。
第四に、170字からなる日本語文の音読時の下顎運動のジャークコストを計算することができる解析方法を新たに考案した。3名について正規化ジャークコストの変動係数を求めたところ、2.8%であり、運動距離や運動時間の変動係数よりも小さかった。発音時の下顎運動は高度にパターン化されていることから、この結果は、本ジャークコスト計算アルゴリズムの妥当性を示唆した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Yashiro K, Miyawaki S, Takada K: "Stabilization of jaw-closing movements in chewing after correction of incisor crossbite"Journal of Oral Rehabiltation. (印刷中). (2004)

  • [文献書誌] Yashiro K, Takada K: "Post-operative optimization of gum-chewing kinematics in a prognathic patient"Orthodontics and Craniofacial Research. 7. 47-54 (2004)

  • [文献書誌] Yashiro K, Miyawaki S, Tome W, Yasuda Y, Takada K: "Improvement in Smoothness of Chewing Cycle Following Treatment of Anterior Cross Bite Malocclusion : A Case Report"Journal of Cranio-Mandibular Practice (CRANIO). (印刷中). (2004)

  • [文献書誌] Yashiro K, Nakamura T, Mizumori T, Takada K: "Application of Fourier series for assessing jaw movement smoothness during speech articulation"Proceeding of Workshop on DSP in Mobile and Vehicular Systems, IEEE Signal Processing Society. 73-76 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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