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2004 年度 実績報告書

ジャークコストによる不正咬合とその治療結果についての機能的評価

研究課題

研究課題/領域番号 14370695
研究機関大阪大学

研究代表者

高田 健治  大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (50127247)

研究分担者 社 浩太郎  大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (10303976)
キーワード咀嚼運動 / ジャークコスト / 骨格性下顎前突症 / 前歯部叢生 / 顎関節症 / シミュレーション / 矯正治療 / 顎運動機能
研究概要

(1)顎関節症を有する患者の咀嚼運動軌跡について、最小ジャークモデルを適用して解析的なシミュレーションを行ったところ、モデルの予測精度は、正常咬合者の行う咀嚼運動に対して行ったシミュレーションが示した予測精度よりも有意に低いことが分かった。従って、顎関節症を有する患者の咀嚼運動は、正常咬合者が行う咀嚼運動と比べて円滑ではないことが示唆された。またこれらの相違はは咀嚼運動の開口相にてより明らかであることが分かった。また最小ジャークモデルによる予測精度は、顎関節症状の客観的評価とほぼ一致していた。すなわち最小ジャークモデルによる予測誤差は、顎関節の症状が明らかであるほど大きい値を示した。以上の結果から最小ジャークモデルを適用した解析的なシミュレーションの予測誤差は、顎関節症状が咀嚼運動の円滑性について与える影響について客観的に評価できる指標を提供することが明らかとなった(Yashiro and Takada,2005)。
(2)骨格性下顎前突症の1症例や前歯部の咬合干渉を有する前歯部叢生の1症例について、治療の前後で咀嚼運動のジャークコストの値や、最小ジャークモデルを適用して解析的なシミュレーションを行った時のモデルの予測精度を比較した結果、予測誤差やジャークコストは、治療前には正常咬合者よりも有意に高いを示していたが、治療後には正常咬合者についての値とほぼ一致するまでに低下した。以上の結果からジャークコストや最小ジャークモデルによる運動軌跡の予測誤差は、矯正治療善後における咀嚼運動効率の向上を客観的に評価できる指数として用いることが出来ることが明らかとなった(Yashiro and Takada,2004;Yashiro et al.,2004)。
(3)下顎運動のジャークコストは、発音時の運動軌跡の円滑性の変化を高い感度で客観的に評価できることが明らかとなった(Yashiro et al.,2004)。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Model-based analysis of jaw-movement kinematics by using jerk-optimal criterion : simulations of human chewing cycles2005

    • 著者名/発表者名
      Yashiro, K., Takada, K
    • 雑誌名

      Journal of Electromyography and Kinesiology (印刷中)

  • [雑誌論文] Post-operative optimization of gum-chewing kinematics in a prognathic patient2004

    • 著者名/発表者名
      Yashiro, K., Takada, K
    • 雑誌名

      Orthodontics and Craniofacial Research 7

      ページ: 47-57

  • [雑誌論文] Improvement in Smoothness of Chewing Cycle Following Treatment of Anterior Cross Bite Malocclusion : a Case Report.2004

    • 著者名/発表者名
      Yashiro K, Miyawaki S, Tome W, Yasuda Y, Takada K
    • 雑誌名

      Journal of Cranio-mandibular Practice 22(2)

      ページ: 151-159

  • [図書] Proceeding of SICE Annual Conference2004

    • 著者名/発表者名
      Yashiro K, Nakamura T, Mizumori T, Yatani H, Takada K
    • 総ページ数
      900
    • 出版者
      The Society of Instrument and Control Engineers

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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