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2002 年度 実績報告書

矯正治療期間を短縮するための効率的歯牙移動メカニクスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 14370699
研究種目

基盤研究(B)

研究機関長崎大学

研究代表者

吉田 教明  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (40230750)

研究分担者 石松 隆和  長崎大学, 工学部, 教授 (10117062)
北浦 英樹  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (60295087)
古賀 義之  長崎大学, 歯学部附属病院, 講師 (50175329)
キーワード効率的歯牙移動メカニクス / 矯正治療 / 変位測定システム / 前歯舌側移動 / 回転中心 / 磁気センサ
研究概要

矯正治療期間を短縮するための効率的歯牙移動メカニクスを開発するため、まず上顎前歯舌側移動の効率化を達成する力系の解明を行った。治療目標位置への前歯歯根移動および歯軸傾斜を改善するための最適な力系を予測することを目的とし、磁気センサを応用した高精度三次元変位測定システムを用いて,上顎前突と診断された患者を対象として,種々の荷重位置において歯の初期動態を実測した。
スライディングメカニクスを用いて前歯の舌側移動を行うことを想定し、アーチワイヤーにパワーアームを取り付け、荷重位置をブラケット位置から2mm間隔で8カ所設定し,各フックにコイルスプリングを掛けることにより,前歯の舌側移動を行い,初期動態を解析した.得られた結果より、正中矢状面に投影された前歯の回転中心を算出し、荷重位置と前歯移動時の回転中心位置の関係を明らかにした。
生体変位測定法を用いて、種々の荷重条件下で上顎前歯の初期変位動態を解析した結果、アーチワイヤーに組み込まれた4mmのパワーアームから前歯を牽引する方法でアングルClass II div.1不正咬合の改善に推奨されるcontrolled tippingと呼ばれる制御された傾斜移動が達成されることが示唆された。また、8mmのパワーアームから前歯を牽引すると、アングルClass II div.2不正咬合の改善に推奨される切端を回転中心とした歯根移動が達成されることがわかった。このように、症例に応じて、前歯を目標位置へ最短距離で効率的に移動するための力系の条件が提示された。
現在、得られた結果を臨床にフィードバックし、実験結果の妥当性を検証しているところである。さらに、矯正用インプラントと組み合わせ、より効率的な前歯舌側移動メカニクスを確立する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Noriaki Yoshida: "A comparison of initial tooth movements in sliding arch wire and contraction loop arch wires mechanics"Kieferorthopadie. 16・2. 139-144 (2002)

  • [文献書誌] Noriaki Yoshida: "Location of the centers of resistance of human anterior teeth during intrusion : an in vivo study"Kieferorthopadie. 16・3. 223-228 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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