研究概要 |
これまでに,キャリブレーション不要のカメラ固定方式モーションキャプチャ法を開発し,それをカメラが移動可能な方式に改良したが,人の動作データ取得のためのカメラは最低3台が必要であった,またカメラの移動は,キャスター付きの可動フレームに3台のカメラを固定するというシステムであったため,奥行き方向の精度を向上させるためにカメラ間の視差を大きくすれば,可動フレーム自体が大きくなるという問題があった.この手法を,最低2台のカメラをそれぞれ観察者が持って,独立に移動しながら運動する人の映像データを取得する方式に改良し,性能を実験的に検討した.本方式もカメラの事前キャリブレーションが不要である.そのかわり,映像データに写っている固定点を選んでカメラキャリブレーションを行うが,この手続きは映像データ取得後に行えばよい.実験では,研究室から離れた場所でカメラ2台を用いて移動しながら運動する人を撮影し,それをアンテナを介して無線で研究室に送った.得られた2本の映像から動作の3次元モデル化を行い,満足のいく結果を得た.
|