研究課題/領域番号 |
14370718
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
高山 廣光 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (90171561)
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研究分担者 |
村山 俊彦 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (90174317)
堀江 俊治 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 助教授 (50209285)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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キーワード | Mitragyna speciosa / インドールアルカロイド / 鎮痛活性 / オピオイド / 構造活性相関 / 化学修飾 / 作動薬 / 抗侵害作用 |
研究概要 |
アカネ科植物Mitragyna sepeciosaはタイ、マレーシアにおいてアヘンの代用薬などとして用いられてきた伝承民間薬である。これまでの研究により、本植物の微量アルカロイド成分である7-Hydroxymitragynineにオピオイド受容体を介する強い鎮痛活性が見いだされた。そこで、この知見をもとに含有アルカロイドを基質とした新しいタイプのオピオイド作動性鎮痛薬の創製を目指した研究を実施し、以下の成果を得た。 ミトラガイナ属アルカロイド誘導体を種々部分合成、全合成し、それらのオピオイド性鎮痛活性を評価した。この研究過程で、インドールアルカロイドの新規2量化反応を発見し、これを利用してロウバイ科アルカロイド類の全合成を達成することが出来た。種々合成したミトラガイナアルカロイド誘導体の中で、Mitragynineの酸化誘導体である7-Hydroxymitragynineがモルヒネよりも高いオピオイド受容体親和性を示すこと、さらにマウスを用いたin vivoの鎮痛試験において7-Hydroxymitragynineには皮下、経口投与でモルヒネをはるかに凌ぐ活性が確認された。特に経口投与での差は顕著でありその有用性が大いに期待できる。これらの研究成果から、コリナンテ骨格を有するミトラガイナ属アルカロイド誘導体がオピオイドレセプターのサブタイプ選択的作動薬創製のための先導化合物として高いポテンシャルを有していることが示唆された。さらに現段階ではこれら鎮痛性インドールアルカロドはモルヒネ同様オピオイドμ受容体に選択的に作用していることがわかった。今後、オピオイド受容体サブタイプに選択的なアゴニストの創製が可能になると考えている。
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