研究課題/領域番号 |
14370747
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
河野 通明 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00027335)
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研究分担者 |
谷村 進 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (90343342)
尾崎 恵一 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (50252466)
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キーワード | ERK-MAPキナーゼ / p38MAPキナーゼ / 細胞増殖 / 細胞分化 / 細胞運動 / p27^<Kip1> / NF-M / MMP |
研究概要 |
1.細胞増殖系(PDGF/Swiss 3T3細胞)、細胞分化系(NGF/PC12細胞)、細胞運動系(HGF/MDCK細胞)におけるERK-MAPキナーゼの役割を、それらが細胞内で機能する部位に注目し、活性化ERK-MAPキナーゼ抗体を用いた免疫染色法で解析した。その結果、増殖系、運動系においては活性化ERK-MAPキナーゼが核内に長時間滞在することが確認されたが、一方、分化系においてはそれがむしろ細胞質、特に突起伸長部位に局在していることを見いだした。 2.細胞増殖系において、ERK-MAPキナーゼ系が幾つかの転写因子の機能制御を介して最終的にサイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害蛋白質の一種であるp27^<Kip1>の発現を抑制し、これが細胞周期の進行において重要な役割を果たしている可能性を提示した。 3.細胞分化系においては、ERK-MAPキナーゼが細胞質/神経突起伸長部位においてNeurofilament(NF)Proteins、特にNF-Mをリン酸化に関与する可能性を見いだした。一方、ここではERK-MAPキナーゼの他にp38MAPキナーゼも同時に活性化され、活性化p38MAPキナーゼが核内において幾つかの転写因子の機能制御を介して、NF-Mの発現誘導に密接に関与していることを見出した。 4.細胞運動系においては、まず核内において転写因子、Elk-1がERK-MAPキナーゼによってリン酸化されることでc-fos遺伝子の発現が誘導され、次いでc-Fosがc-Junとheterodimerを形成することで転写調節領域にAP-1部位を持つMatrix metalloproteinase(MMP)-3/-9/-14、CD44各遺伝子の発現が亢進され、これらが細胞運動亢進において重要な役割を果たしていることを見出した。
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