研究課題/領域番号 |
14370747
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
河野 通明 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00027335)
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研究分担者 |
尾崎 惠一 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (50252466)
谷村 進 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (90343342)
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キーワード | ERK-MAPキナーゼ / c-Jun N-terminal Kinase / RhoA / 細胞骨格系 / 中間系フィラメント / 細胞質分裂 / Sprouty / Negative Feedback Inhibitor |
研究概要 |
1.ERK-MAPキナーゼの新規基質分子として、RhoA特異的グアニンヌクレオチド交換因子GEF-H1を同定した。具体的には、ERK-MAPキナーゼがGEF-H1と複合体を形成する事、及びGEF-H1のThr(678)をリン酸化する事を見出した。また、GEF-H1はERK-MAPキナーゼによるリン酸化の結果、GTP結合型RhoAの増加(活性化)、さらにその安定性の低下(代謝回転促進)が誘導される事を見出した。これらの結果は、ERK-MAPキナーゼ(細胞増殖シグナル)がRhoAの活性化、およびその安定性を調節する事で、アクチンフィラメント等の細胞骨格系制御に関わっている可能性を示唆する。 2.MAPキナーゼ系と細胞骨格制御に関しては、(a)ERK-MAPキナーゼがニューロフィラメントタンパク(NF-M)のリン酸化を介して、神経細胞分化における神経突起分枝構造形成促進に関与している事、(b)c-Jun N-terminal Kinase(JNK)はケラチンのリン酸化を介して、細胞質分裂における中間系フィラメント構造の動的制御に関与している事を見出した。 3.ERK-MAPキナーゼ活性化の時間的制御に関しては、ERK-MAPキナーゼ系に対して抑制的に機能するSproutyがERK-MAPキナーゼの下流で発現誘導される事を見出した。すなわち、SproutyはERK-MAPキナーゼ系に対するNegative Feedback Inhibitorである事を証明した。また、哺乳類細胞に存在する4種類のSproutyは、相互にHetero-oligomerを形成する事で効率よくERK-MAPキナーゼ系を遮断する事、その分子機構としては、SproutyがGrb2/Sos1複合体と上流のシグナル分子(FRS2等)との結合を阻害する事、を明らかにした。
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