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2003 年度 実績報告書

遺伝子発現におけるマルチ亜鉛フィンガーの役割とそのアーキテクチャーの創製

研究課題

研究課題/領域番号 14370755
研究機関京都大学

研究代表者

杉浦 幸雄  京都大学, 化学研究所, 教授 (40025698)

キーワード遺伝子発現 / 亜鉛フィンガー / マルチフィンガー / タンパク質設計 / アーキテクチャー / DNA認識
研究概要

マルチ亜鉛フィンガーの存在意義は、細胞が限られた転写因子をさまざまな順序で組合わせることによって、膨大な量の遺伝子発現のスイッチを調節していることと深く関係していると考えられるが、未だこの点は不明である。そこで、転写因子Sp1由来の3つの亜鉛フィンガーを1ユニットとして、ユニット同志を遺伝子工学的手法を用いて連結させることにより、15個の亜鉛フィンガーを有する新規タンパク質を精製・単離した。ユニット間のリンカー部分には多くの亜鉛フィンガーのリンカー領域に保存されているアミノ酸配列(TGEKP)を採用したが、リンカー配列の影響を検討するため転写因子TFIIIAタイプのリンカーを有する15-亜鉛フィンガータンパク質も創製した。これら新規マルチ亜鉛フィンガータンパク質のDNA結合性を詳細に調べるためGC配列に富んだDNAを新たに調整し、ゲルシフト法・フットプリント法などを駆使した。その結果、45塩基対にも及ぶ5個の連続したGCボックスに特異的に結合できることが判明した。また、GCボックス内にATミスマッチを導入したDNAに対する結合性についても検討した。さらに、円偏光二色性分光法を用いて新規マルチ亜鉛フィンガータンパク質の2次構造やフォールディングに関する知見を得た。このような実験結果から、DNA認識におけるマルチ亜鉛フィンガーの順列や数の変化について考察し、転写反応におけるマルチ亜鉛フィンガータンパク質の存在意義・生物学的意義に対して重要な情報を得つつある。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Matsushita: "GFP-Linked Zinc Finger Protein Sp1 : Fluorescence Study and Implication for N-Terminal Zinc Finger 1 as Hinge Finger"Bioorg.Med.Chem.. 11・1. 53-58 (2003)

  • [文献書誌] W.Nomura: "Influence of TFIIIA-Type Linker at the N- or C-Terminal of Nine-Zinc Finger Protein on DNA-Binding Site"Biochem.Biophys.Res.Commun.. 300・1. 87-92 (2003)

  • [文献書誌] W.Nomura: "Effects of Length and Position of an Extended Linker on Sequence-Selective DNA Recognition of Zinc Finger Peptides"Biochemistry. 42・50. 14805-14813 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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