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2003 年度 実績報告書

メラトニン超高感度分析を基盤とするテーラーメイド医療の展開

研究課題

研究課題/領域番号 14370785
研究機関九州大学

研究代表者

財津 潔  九州大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (70091329)

研究分担者 大戸 茂弘  九州大学, 大学院・薬学研究院, 助教授 (00223884)
樋口 駿  九州大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (40218699)
浜瀬 健司  九州大学, 大学院・薬学研究院, 助教授 (10284522)
神田 武利  資生堂(株), 基盤研究本部, 主任研究員
上園 慶子  九州大学, 健康科学センター, 教授 (00168618)
キーワードメラトニン / テイラーメイド医療 / サーカディアンリズム / 血液試料 / HPLC / 時間治療 / リズム障害 / 微量分析
研究概要

メラトニンは外界の明暗情報、時間を全身に伝える最上位ホルモンとしてQOLの改善のための時間治療学において血中モニターの重要性が指摘されている。しかし、従来法では内因性メラトニンの1回の測定でさえ数mLの血液が必要であった。
本年度までの研究によって、プレカラム酸化と固相抽出等を用いる従来にない高感度な生体メラトニン測定HPLCシステムの開発に成功し、ラットやヒトにおける内因性メラトニン含量が現在広く用いられているイムノアッセイでの測定値より低いことを明らかにした。本研究で開発した方法の所用血液量は数十μLであり、ヒトでは指先からの非疼痛性採血が、ラットやマウスでは尾静脈や眼底採血が可能となり、初めて簡便に各個人、個体でのメラトニンモニターを本格的に実施できる段階に達することができ、既に、ヒトでのメラトニンモニターを開始した。一方、本測定ではメラトニンの酸化体を測定するが、この酸化体が強蛍光性の6-メトキシ-4-キノロン誘導体であることを明らかとした。このことは、本法の高感度性の根拠となるとともに、本誘導体の類縁体を使用する内標準法を採用することにより測定精度を高め得ることも実証できた。
以上のように、実用できる血中メラトニンの微量測定法を初めて提供することが可能となり、テーラーメード医療での利用に道を開くことができた。我々が最近明らかにしたマウスにおけるメラトニンの抗ガン作用の最大化効果とリズム障害の最小化効果(T.Akagi et al.,J.Pharm.Exp.Ther.)を今後、ヒトに適用するための手掛かりを得ることができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T..Tomita et al.: "Determination of endogeneous melatonin in one pineal gland of an inbred mice using precolumn oxidation reversed-phase-micro-high-performance liquid chromatography"Analytical Biochemistry. 316・2. 154-161 (2003)

  • [文献書誌] J.D.MacFarlane et al.: "Attomole determination of melatonin using a semi-microcolumn HPLC system"LCGC north America, The application note book. Supplement. 16 (2003)

  • [文献書誌] T.Akagi et al.: "Chronopharmacology of melatonin in mice to maximize the antitumore effect and minimize the rhythm disturbance effect"J.Pharmacol.Exp.Ther.. 308・1. 378-384 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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