研究課題/領域番号 |
14370791
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
伊藤 喜久 旭川医科大学, 医学部, 教授 (20129026)
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研究分担者 |
岩崎 匡臣 栄研化学株式会社, DUGユニット技術開発部, 研究職
河端 薫雄 旭川医科大学, 医学部, 助手 (50195129)
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キーワード | プロテイン1 / SNP / uteroglobin / CC10 |
研究概要 |
プロテイン1(P1)は14kDaの蛋白で、uteroglobin、肺CC10と同一物質である。本年度も、概ね計画通り研究を進め応分の成果と新たな課題を得た。1)Alleic PCRによる疾患感受性の検索を進め、1)サルコイドーシスのG38A多型では、38Aアレルに優位な集積があり、肺胞細胞洗浄液においても38A/Aでは、38G/G,38G/Aに比べ低値であり、プロモータ活性の低下が関連している可能性をreporter assayで証明した。CC10の産生低下があるいは相対的な炎症の亢進にも関与するものと思われた。現在、結核などの肺疾患についても検索中である。2)uteroglobinは子宮内膜上皮細胞に豊富に存在する。月経周期の分泌期において、表出が増加することを免疫組織、ウエスタンブロットにより示した。子宮内膜症では陽性細胞の染色性が減少しており、子宮頚膜癌では他の癌、同様消失していた。これらの結果から、プロジェステロン濃度とP1の産生能との関連性が疑われた。3)recombinant P1が枯渇したため、新たにバキユロの産生システムを確立して、無血清で大量に収拾率の高いP1を得るべく培養中である。これを用いて自己抗体の検索、さらにはP1の機能評価実験を進める予定である。4)P1がある種のペプチドと結合する可能性が示され、このペプチドを合成して、放射免疫測定法を確立した。P1との相互機能作用、体液中の臨床的意義について追及予定である。5)LAMPについては、至適primerの作製が予想以上に困難に困難を極め、検出が出来ていない。そこで、本法に代わる新たなSNP簡易検査法を開発中で、基礎検討を終わり検出の可能性を得ている。
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