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2004 年度 実績報告書

抗炎症蛋白プロテイン1の遺伝子多型、結合蛋白解析と病態検査診断への展開

研究課題

研究課題/領域番号 14370791
研究機関旭川医科大学

研究代表者

伊藤 喜久  旭川医科大学, 医学部, 教授 (20129026)

研究分担者 河端 薫雄  旭川医科大学, 医学部, 助手 (50195129)
岩崎 匡臣  栄研化学株式会社, DUGユニット技術開発部, 研究職
キーワードプロテイン1 / SNPs / 尿中安定性 / PCR法 / LAMP法
研究概要

本年度も研究計画に従って進め、以下に示す成果を得た。ヒトプロテイン1(P1)は、分子量が16kDaで低分子で非糖蛋白であるにも関わらず尿中安定性が高く変性が少ない。疎水性のポケットに種々のリガンドが結合し強固な構造を採ることで、複数の尿中酵素の消化作用に対して高い抵抗性が与えられると推定される。最近尿中から同定した消化酵素の1つであるcathepsin Dは、尿中β2-ミクログロブリンを分解作用する。ペプチド結合の切断部位はよく知られており、P1一次構造上は僅か1箇所であり、酸性尿中での安定性の向上に寄与すると考えられた。LAMP法の原理を用いたSNPタイピングはwild typeあるいはmutant typeそれぞれに対するプライマーを設計した2種の増幅試薬を準備し、蛍光インターカレーターを使用することにより一定温度(約60℃)下で約30分の増幅反応後直ちにタイピングが可能である。LAMP法によるSNPタイピングには2つのプライマーをallele specific primerとして使用するが、特異性を完全にし、wildあるいはmutantのみを増幅させる系とするためにはプライマーと試薬組成の組合せの最適化をはかる必要がある。現在、ターゲットである6種のSNPs (A-908G、G38A、G118A、C1225T、G1226A、及びG477G)の各セットに対するプライマー設計を進行中である。プラスチック製マイクロ流体デバイスによる遺伝子検査システムの開発により、P1 SNPsの解析を試みた。スライドグラス程度のプラスチック板中に、1)血液検体からのDNA抽出、2)PCR法による目的DNA増幅、3)DNAハイブリダイゼーション法による目的配列検出、の全ての機能を備えたマイクロ流路を形成させ、専用読みとり装置をpreliminaryであるが開発した。マイクロ流路には、1)マイクロ流路内反応によりサンプルと試薬の反応が迅速、2)サンプルの温度制御が正確で迅速、3)多孔質壁形成によりサンプルと壁面固定DNAとの反応効率が高い、といった特徴があり上記の機能が実現可能となった。多種類P1 SNPsを同時に解析可能なシステムの開発が必要であり、臨床検査現場において要求される高精度で操作性が簡便な分析システムの構築を目指している。当初計画した研究のうち、P1の自己抗体に関する研究はさらに専門研究施設との協力で推進する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Polymorphism of Clara 10 kDa Protein Gene of Sarcoidosis2004

    • 著者名/発表者名
      Yoshihisa Itoh
    • 雑誌名

      Am J Respir Crit Care Med 169

      ページ: 180-186

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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